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卵巣嚢腫の症状・痛みの原因について

卵巣嚢腫の原因と症状

膨満感や腰痛などの症状に注意

卵巣嚢腫 イメージ

卵巣嚢(のう)腫は、卵巣に液状の内容物(「卵巣嚢腫の現状と保険選び」参照)がたまって徐々に腫れてくるのが特徴ですが、腫瘍が小さい初期の段階での自覚症状はほとんどありません。そのため、妊婦検診や子宮がん検診などで、偶然発見されるケースも少なくありません。

症状が出るのは、腫瘍(しゅよう)がある程度の大きさに成長してからが多く、下腹部の膨満感や腰痛、頻尿、便秘などの症状として現れます。太ったわけではないのに、お腹が出てきたと感じたら、要注意です。
まれですが腫瘍が突然破裂したり、お腹の中でねじれる「茎捻転(けいねんてん)」という状態になったりして、緊急手術が必要になる場合もあります。

婦人科系の疾患では子宮筋腫や子宮内膜症が良く知られています。子宮筋腫では、月経の際に出血量が増えることで起きる「貧血」や、子宮内膜症では月経痛や腰痛などの「痛み」など典型的な症状があります。

しかし、卵巣の病気は自覚症状が出ないことが多いうえに、悪性の腫瘍(卵巣がんなど)が潜んでいることがあります。そのため、卵巣の検査では、卵巣腫瘍の有無や種類に加えて、悪性の腫瘍ではないかどうかの鑑別も大切になってきます。

卵巣嚢腫(卵巣腫瘍)の検査は、「内診(腟から指や専用の器具を入れて検査すること)」や「経腟超音波検査(膣から検査機器を挿入してエコーで検査すること)」に加えて、「CT(コンピューター断層撮影)」や「MRI(磁気共鳴画像診断装置)」、腫瘍マーカーなどで行います。
ここまでの検査で、腫瘍が良性か悪性かの判断はある程度できますが、確定診断するためには、腫瘍を手術で摘出して、病理検査しなくてはなりません。

ただ手術は患者にとって負担がかかる行為のため、良性の可能性が高い場合は、「画像診断は100%確実ではなく、悪性の腫瘍または今後悪性化するリスクを患者に説明して納得したもらったうえ」(聖マリアンナ医科大学・産婦人科学の鈴木直教授)で、手術をしないケースもあります。一方、悪性が疑われて手術をした結果、良性だったということも起こりえます。

この記事の取材にご協力いただいたのは・・

聖マリアンナ医科大学 産婦人科学 鈴木直(すずき・なお)教授
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1965年生まれ。1990年慶應義塾大学医学部卒業後、同産婦人科入局。1997年同大学院修了。 1996~1998年米国カリフォルニア州バーナム研究所。2000年慶應義塾大学医学部産婦人科医長、2005年聖マリアンナ医科大学産婦人科学講師を経て、2011年同大学教授就任、婦人科部長兼務。2012年より聖マリアンナ医科大学病院腫瘍センター副センター長(緩和医療部会長)を兼ねる。

【日本産科婦人科学会専門医、日本がん治療認定医、日本婦人科腫瘍学会専門医、臨床細胞学会細胞診専門医、緩和ケアの基本教育に関する指導者】

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