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卵巣嚢腫の治療方法・手術・病院について

卵巣嚢腫と治療

原則的に手術療法を選択

卵巣嚢(のう)腫の治療については、一般に「手術療法」で行われることが多くなります。腫瘍が小さい場合は経過観察になる場合もありますが、一般に腫瘍が6センチ以上になると卵巣が重くなって、茎捻転(腫瘍の茎がねじれること)を起こしやすくなるため、原則的に手術をします。

CTスキャン

また、卵巣嚢腫は良性の腫瘍ですが、卵巣にできる腫瘍の中には、悪性の腫瘍(卵巣がんなど)も含まれています。
そのため、「卵巣の検査・治療に関しては、常に悪性の腫瘍(卵巣がんなど)の可能性を考えなくてはいけません」(聖マリアンナ医科大学・産婦人科学の鈴木直教授)。

手術については、事前の「経腟超音波検査(膣から検査機器を挿入してエコーで検査すること)」や、「CT(コンピューター断層撮影)」、「MRI(磁気共鳴画像診断装置)」、腫瘍マーカー検査などで、「良性の卵巣嚢腫」と診断された場合は、腹腔鏡(ふくくうきょう)で実施されることが多くなっています。

ただし、手術前に悪性腫瘍の可能性が完全に否定できない場合や、過去に手術の経験があり、腹腔内の癒着が予想される場合などは、最初から「開腹手術」で行われる場合もあります。また、腹腔鏡手術で腹腔内を観察したあとで、安全確保を第一に考えて、開腹手術に変更することもあります。

卵巣嚢腫の手術方法については、腫瘍部分だけを摘出して卵巣を温存する「卵巣嚢腫摘出術」と、腫瘍を含めて卵巣・卵管の全体を摘出する「付属器切除術」があります。これらは、腫瘍の状態や症状だけでなく、患者の年齢や妊娠希望の有無などを総合的に判断して、どの方法で行うかが選択されます。

もし、2つの卵巣の両方ともに腫瘍が発生した人が、妊娠・出産を希望している場合は、少なくとも正常な部分を一部残して「妊孕性(にんようせい/妊娠のしやすさのこと)」を温存する手術が行われます。

一方、卵巣腫瘍の確定診断の結果、悪性腫瘍(卵巣がんなど)と鑑別された場合の治療法はまた異なってきます。

この記事の取材にご協力いただいたのは・・

聖マリアンナ医科大学 産婦人科学 鈴木直(すずき・なお)教授
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1965年生まれ。1990年慶應義塾大学医学部卒業後、同産婦人科入局。1997年同大学院修了。 1996~1998年米国カリフォルニア州バーナム研究所。2000年慶應義塾大学医学部産婦人科医長、2005年聖マリアンナ医科大学産婦人科学講師を経て、2011年同大学教授就任、婦人科部長兼務。2012年より聖マリアンナ医科大学病院腫瘍センター副センター長(緩和医療部会長)を兼ねる。

【日本産科婦人科学会専門医、日本がん治療認定医、日本婦人科腫瘍学会専門医、臨床細胞学会細胞診専門医、緩和ケアの基本教育に関する指導者】

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