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シー・ズーの健康を保つポイント

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シー・ズーの健康を保つポイント

シー・ズーはチベット原産のラサ・アプソと中国原産のペキニーズの混血種として誕生した小型犬でペチャッとした鼻と丸い顔、顔の中心部から菊の花のように毛が生えているのが特徴です。

中国の宮廷やイギリス王室で寵愛されていたこともあり、プライドが高そうで傲慢に見えると言われますが、穏やかな性格でありながら、運動や遊びが大好きで活発です。
頑固な一面もありますが、頭がよく友好的なので、しつけがしやすく飼いやすい犬種です。

耳は垂れ耳で被毛は長くて柔らく、さまざまなカラーがあります。
被毛がどんどん伸びてしまうのでカットしなければなりませんが、カット次第で印象がかわるので、それも楽しみのひとつと言えるでしょう。

また、歩き方も特徴的で、お尻を振るようにして歩く独特の歩き方は「モンロー・ウォーク」と呼ばれているそうです。

では、シー・ズーと健康的で楽しい生活をおくるために、どういったところに気を付ければいいでしょうか。

なりやすい病気と予防について見ていきましょう。

皮膚病に気を付けよう

一般的に、犬は皮膚病になりやすい傾向がありますが、アニコム損保「家庭どうぶつ白書2019」によると保険金請求が行われたシー・ズーの治療費の43.1%が皮膚疾患となっています。
全犬種の平均が24.9%ですから、他の犬種と比べる多いといっていいでしょう*1

シー・ズーのルーツであるチベットは乾燥した寒冷地であるため、皮膚は寒さや乾燥に耐えられるように皮膚は油分で覆われています。
ところが、日本の気候は高温多湿であるため、肌がべたついて雑菌が繁殖しやすく、皮膚病になりやすいようです。
皮膚病の原因や症状についてあらかじめ知っておき、皮膚病が疑われるような症状が出たらすぐに動物病院でみてもらいましょう。

・主な皮膚病

名称 原因 症状
マラセチア性皮膚炎 シー・ズーがかかりやすい皮膚炎のひとつ。皮膚のバリア機能の低下や過剰な皮脂の分泌により、常在菌であるマラセチアが異常に増えることにより発症します。 皮脂のたまりやすい耳、口の周り、わきの下、下あご、内股、股間、肛門の周りで多く発症します。皮膚のべたつき、赤い湿疹や脂っぽいフケが見られます。かゆみを伴うので、掻くことによって皮膚が黒ずんだりごわごわになったり、脱毛することもあります。
アトピー性皮膚炎 遺伝的な素因により、花粉やハウスダストマイトなどの環境中のアレルゲンに強く反応を起こすことにより発症します。 目の周囲、口の周り、耳、四肢、脇、肛門の周りなどに強いかゆみと赤みが出ます。他のアレルギーと併発したり、細菌による二次感染で症状が悪化することもあります。
ノミアレルギー性皮膚炎 ノミの唾液にアレルギー反応を起こすことにより発症します。 腰、肛門の周り、尾に強いかゆみがあります。とくに夏から初冬にかけて多く発症します。
膿皮症 皮膚のバリア機能が低下し、皮膚で細菌が増殖して発症します。アレルギーや内分泌疾患、栄養失調などの基礎疾患が発症の引き金になることもあります。特に湿気の多い夏に発症が多く見られます。 主に股や脇、腹部に赤い湿疹や赤み、かゆみ、脱毛があります。重症になると膿疱ができたり、発熱や痛みがでることもあります。

・皮膚病を予防するには

犬の皮膚病を予防するには、被毛と皮膚のケア、生活環境を清潔に保つこと、ノミ・ダニ対策をしましょう。

・被毛や皮膚のケア

ブラッシングは、皮膚病の原因となる毛玉やノミ・ダニを防ぎ、通気性がよくなるので被毛を健康に保ちます。
また、皮膚のトラブルや体調の変化に気づくことができます。
シー・ズーの毛は柔らく毛量があるので、毛の長さにかかわらず毎日ブラッシングしてあげましょう。

また、シー・ズーの被毛はどんどん伸びていき、毛玉や蒸れの原因にもなりますので、トリミングで被毛をカットしましょう。
カットスタイルにもよりますが目安としては月に1度ほど行いましょう。

シャンプーも被毛や皮膚を清潔にするので皮膚病の治療、予防に効果があります。
月に1~2回のシャンプーを行いましょう。ただし、毛玉ができた状態でシャンプーを行うと毛玉が悪化するので、シャンプーの前にはブラッシングなどで毛玉を取り除き、シャンプーの後濡れたままにしておくと菌が繁殖するのでドライヤーで乾かしてあげましょう。
ただし、皮膚の弱い子や皮膚病治療中の場合は獣医師さんと相談しましょう。

・生活環境を整える

日本の気候は高温多湿、寒冷地原産のシー・ズーにはあまり適さない気候といえるので、冷房を活用して暑さ対策をしてあげましょう。
室内にこもりっぱなしではストレスがたまるので、散歩は涼しい時間に行くのがよいでしょう。

また、ノミやダニは皮膚病の原因になるので、飼育環境も清潔に保つことを心掛けましょう。
たとえば毛布やカーペット、ソファーの下などはノミが発生しやすい場所ですのでこまめに掃除しましょう。
ノミは散歩中に寄生することもあるので、ノミ・ダニ予防薬の使用も有効です。

皮膚病以外で気をつけたい病気

皮膚病以外で気をつけたい病気

・外耳炎

外耳炎も犬に多い病気です。

原因は細菌やカビ、耳ダニなどの寄生虫やアレルギーなどで、皮膚病と原因が同じ場合が多く、皮膚病と併発することもあります。
発症すると、かゆみや痛みのために首を激しく振ったり、後肢で耳を掻こうとしたりするしぐさが見られます。

シー・ズーは垂れ耳なので蒸れやすく、外耳炎になりやすいと言われています。耳を清潔に保ち、かゆそうなしぐさをする、耳あかが増えたという場合は、獣医師に診てもらいましょう。
なお、耳の中にシャンプー液が流入することにより発症することもありますので気をつけましょう。

・目の病気

目が大きなシー・ズーは、目のくぼみが浅く外側にでっぱりやすいため、目を傷めやすい犬種です。
とくに事故やケンカによる傷、異物の混入、目を強くこすることで角膜に炎症が起きる「角膜炎」が多くみられます。

角膜炎になると涙や目ヤニが増え目の周りがよごれたりします。
重度になると角膜が白く濁ったり、血管が角膜に現れたりします。
角膜の傷が深く、角膜の中まで傷ついた場合(角膜潰瘍)は、完治までに長期間かかる場合が多いようです。

角膜炎は、放置すると視力が低下、失明することもある病気です。
普段から愛犬の様子をよく観察し、早期発見を心掛け、発症した場合は根気よく治療を続けましょう。

・熱中症

シー・ズーやパグなど鼻が短い犬種は、鼻の穴が小さかったり、喉の入り口が狭かったりするため息の通り道が狭く、気温が高いと呼吸による体温調節(パンティング)だけでは熱を下げられないため、熱中症になりやすいといわれています。

室内の温度調節と水分補給に気をつける、お散歩の際は気温が高い日中を避け、水分補給させるための飲み水をもっていくなどの対策が必要です。

浅くて速い呼吸を繰り返しぐったりしている場合は、熱中症の可能性があるので、流水をかけて体温を下げてあげましょう。

医療費への備え

これまでシー・ズーのかかりやすい病気を見てきましたが、医療費がどれだけかかるのか気になるところですよね。

・動物の医療費は高額!?

ペットの医療費は人に比べて高くなることがあります。
その理由は、ペットには人と違って公的制度による健康保険がなく全額自己負担となるためです。

・実際どれだけの医療費が必要なのか

アニコム損保の統計によれば、シー・ズー(0~12歳)の診療費は年間で平均100,829円*2
年齢が高くなるにつれ病気になるリスクは高くなり、医療費も高くなる傾向があります。

また、愛犬の健康維持のためには、診療費だけでなく狂犬病や混合ワクチンの接種や健康診断など、病気を予防するためのお金も必要です。
飼い主へのアンケート結果*3によると、小型犬1頭あたりに支出したワクチン・健康診断等の予防費」の平均は年間31,210円でした。

合計すると、シーズーの健康を維持するための費用は、年間で13万円程度必要、ということになります。

この他にも毎日の食事に欠かせないフードやおやつ、サークルやクレート、トイレシートなどの飼育用品、グルーミング用品やトリミング代、人によってはトレーニング代やドッグラン費用などもかかります。
ペットにかかるお金は相当な負担になることがわかりますね。

・ペット保険で医療費の負担を軽く

ペットの医療費は自由診療で自己負担なので、治療の内容によっては高くなる場合もあります。

医療費に備える手段のひとつにペット保険があります。
ペット保険ではペットの病気・ケガの治療にかかる費用の一部が補償されるので、ペットの治療費の負担を減らすことができます。
病気やケガは放置しておくと、治療に時間がかかるだけでなく、命にかかわる重篤な状態になってしまうこともあります。診療費の負担が減れば、気軽に治療を受けさせてあげられます。

まとめ

シー・ズーは、身体の特性から皮膚病、外耳炎、角膜炎、熱中症など気をつけるべき病気があります。

ブラッシングやシャンプーなどの日常のケアは皮膚病や外耳炎の防止になりますし、スキンシップを通じて愛犬の小さな変化や異変に気付くことができます。

また、万が一病気やケガになっても、費用の心配をすることなく治療を受けさせてあげられるよう備えておきましょう。

⇒ペット保険の一覧、詳細はこちら

この記事を書いた人
ニッセンライフニッセンライフ
Will Naviを運営する株式会社ニッセンライフは通販でおなじみのニッセンのグループで、セブン&アイグループ傘下の企業です。 40年以上の豊富な経験と実績をもつ保険代理店です。 ニッセンライフの経験豊富な専門のアドバイザーが、保険でお悩みの点や疑問点などお客様の個々の状況に合わせてサポートいたします。
出典

「家庭どうぶつ白書」(アニコム損害保険株式会社)
*1「2019 3-2-17疾患大分類単位の請求割合」
*2「2019 3-2-18年間診療費の年齢推移」
*3「2018 1-14犬における体格ごとの支出の違い(2017年)」
https://www.anicom-page.com/hakusho/

「家庭どうぶつ白書mini 2」(アニコム損害保険株式会社)
https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_201803.pdf

「みんなのどうぶつ病気大百科」(アニコム損害保険株式会社)
「アトピー性皮膚炎 <犬>」
https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/892
「ノミ・マダニ予防について <犬>」
https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/1266
「膿皮症 <犬>」
https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/890
「外耳炎 <犬>」
https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/867
「角膜炎 <犬>」
https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/875

「3.熱中症、知っておきたい10のこと」(アニコム損害保険株式会社)
https://www.anicom-sompo.co.jp/prevention/stopheatstroke/

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