ドライバー保険とは?ペーパードライバー向けの自動車保険まとめ

自分の車を持っていない方やペーパードライバーの方。
たまに車に乗る機会があると
「自動車保険に加入するべき?」と迷ってしまうのではないでしょうか。
今回は、そんなペーパードライバーの方に向けて、自動車保険について解説します。
ペーパードライバーと自動車保険
・久しぶりの運転って不安
昨今は若者の車離れなどともいわれ、自動車免許は持っているものの、自分の車(マイカー)を持たない人が増えています。マイカーを持っていても、普段まったく乗らないという人もいますよね。それでも、自動車は便利なもの、ペーパードライバーの方でも、旅行やドライブなどで、久しぶりに運転するということもあるのではないでしょうか。
・自動車の交通事故件数
警察庁発表の「道路の交通に関する統計」によると、2018年に日本で発生した自動車の交通事故件数は約43万件でした。(※1)1日1,000件以上もの交通事故が発生している状況です。ペーパードライバーの方はただでさえ運転に不慣れです。全国でこれだけ多くの自動車事故が起こっていることを考えると、たまにしか運転しない人も保険に加入して、万が一に備えたほうがいいでしょう。
・他人の車を運転して事故を起こした場合
他人の車の運転中に事故を起こしてしまった際、車の所有者に迷惑が掛かってしまう場合があります。
物損事故の場合、責任を負うのは車を借りた運転手です。一方、人身事故の場合、自動車損害賠償保障法の第三条より、貸した側に賠償責任が発生します。(※2)つまり、車の所有者が被害者に賠償金を支払わなければなりません。その分、車の所有者は車を借りた運転手に損害賠償請求することになります。
このように、借りた車で事故を起こした場合、賠償金を支払わなければならないだけでなく、貸した人にも迷惑をかけてしまうことになります。そのため、保険に加入して、対策をしておきましょう。
ペーパードライバー向けの自動車保険
・ドライバー保険とは
ドライバー保険は他人の車を運転する時に利用できる保険です。
他人の車を運転中に事故を起こしてしまい、損害賠償が発生した場合に補償してくれます。自分の車を持っていないけれど、友人や実家の両親の車を運転することがある、という方に適した保険です。
・補償対象
自動車保険が車両にかける保険なのに対し、ドライバー保険は「運転手」にかける保険です。他人の車を借りて、運転中に起こった事故について、補償してくれます。他人の車とは、下記では無い車を指します。
- 記名被保険者が所有する自動車
- 記名被保険者の配偶者が所有する自動車
- 記名被保険者の同居の親族が所有する自動車
- 記名被保険者が役員となっている法人が所有する自動車
対象の車種は保険会社によって異なりますが、以下のような種類があります。
- 自家用乗用車(普通、小型、軽四輪など)
- 自家用の小型・軽四輪・普通貨物車
- 二輪自動車
- 原動機付自転車 など
・補償内容
ドライバー保険の補償内容は、次のとおりです。
- 対人賠償:相手が死傷した場合の損害を補償する
- 対物賠償:相手のモノの損害を補償する
- 人身傷害:運転者を含む、車に搭乗している人が死傷した際の損害を補償する
通常の自動車保険と違って、車両保険はついておらず、借りた車の損害は補償されません。
保険期間は原則1年になっています。長期契約を締結することはできません。
・等級制度
通常の自動車保険には等級制度があります。
契約車両ごとに、過去に保険を使用した事故件数・事故の種類などから1~20の等級で評価され、等級に応じて保険料が割引・割増されます。1年間、保険を使わないと、翌年1等級上がり、保険料が安くなります。等級は条件を満たせば、保険会社間で引継ぎができます。
ドライバー保険にも自動車保険と同様、等級制度があります。
ただし、ドライバー保険の等級はドライバー保険間でのみ引継ぎ可能で、通常の自動車保険には引継げません。保険料は、記名被保険者の年齢が21歳以上か21歳未満かで変わり、21歳以上の方は保険料が安くなっています。
・1日自動車保険
ドライバー保険のほかに、他人の車を運転する際の保険として、「1日自動車保険」が利用できます。保険期間は、12時間から利用できるものもあります。ドライバー保険と異なる点としては、車両保険がつくプランがあること、等級制度がないこと、レンタカーには利用できないことが挙げられます。ネットやコンビニなどで手続きができ、非常にお手軽なものになっています。運転する機会が非常に少ない方にオススメです。
自分の車を所有している場合

・他車運転特約
他車運転特約は、他人の車を運転中の事故についても、自分の保険が使える特約です。保険会社によっては自動付帯されている場合があります。補償範囲は、自動車保険の運転者限定と同様のため、運転する前にしっかり確認しておきましょう。
・自動車保険の中断
自動車を廃車にする場合や留学などで海外に渡航する場合、自動車保険を「中断」することができる場合があります。その際、保険会社から「中断証明書」が発行されます。中断証明書があると、次に自動車保険を契約するとき、中断前の等級を引き継ぐことができます。ただし、中断証明書の発行・適用にはいくつか条件があるので、利用の際は保険会社に確認しましょう。
等級を引き継ぐことで、新たに契約する自動車保険を等級割引された保険料でスタートできるため、一時的に自動車を使用しない期間が生じる場合は中断証明書を発行できないか保険会社に確認しましょう。
まとめ
- 他人の車を運転する際は保険への加入を忘れずに
- ドライバー保険、1日自動車保険、他車運転特約の中から自分に適した保険に加入しましょう
- 車を長期間手放す場合、自動車保険を「中断」できる場合がある
この記事を書いた人 | |
---|---|
![]() | ニッセンライフ |
Will Naviを運営する株式会社ニッセンライフは通販でおなじみのニッセンのグループ企業です。 40年以上の豊富な経験と実績をもつ保険代理店です。 ニッセンライフの経験豊富な専門のアドバイザーが、保険でお悩みの点や疑問点などお客様の個々の状況に合わせてサポートいたします。 |
出典
※1「平成30年中の交通事故の発生状況」(警察庁交通局)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00130002&tstat=000001027457&cycle=7&year=20180&month=0
※2「自動車損害賠償保障法」(電子政府の総合窓口e-Gov)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=330AC0000000097#11
掲載内容は執筆時点の情報であり、変更される場合があります。
出典に記載されているURLは、執筆時のリンク情報のため、アクセス時に該当ページが存在しない場合があります。