家族の通院セットを作っておこう!医療費控除や保険の加入にも便利

小さな子供や高齢者がいるご家庭は、病院を利用する機会が多いもの。家族が多いと、保険証やお薬手帳の管理も大変です。
そんなときに便利なるのが「通院セット」。通院に必要なものを家族ごとにまとめておけば、いざというときに慌てなくて済みますよ。
この記事では、通院セットの作り方や活用方法、節約に役立つ情報について詳細を解説。家族の病院グッズの管理に悩んでいる方、ぜひ参考にしてみてくださいね。
通院セットの準備をおすすめする理由とは
通院セットとは、保険証や診察券、お薬手帳など病院にかかるときに必要なアイテムをひとつのポーチにまとめたもの。
作り方の詳細は「さっそく作ってみよう!通院セットの作り方」の章で詳しく解説します。
わざわざポーチを買ってまで作らなくてもいいのでは…?と思う人もいるかもしれませんね。
しかし通院セットは「節約」「安心」2つの面において大変効果的。
とくに小さな子供や通院の多いお年寄りがいる家庭においては「確実に準備するべき」といっても過言ではないですよ。
通院セットをおすすめする大きな2つの理由を具体的に解説していきます。
【節約】お薬手帳などの持参忘れでお金がかかる!通院セットを作ることで忘れ物を防止
病院に持っていくべき「お薬手帳」などは、持参を忘れたり紛失すると余計なお金がかかってしまうことがあります。
通院セットがあれば持参忘れや紛失リスクを大幅に減らせるため、結果的に節約につながる可能性が高いのです。
以下は、持参忘れや紛失によって費用がかかる可能性があるものの一覧です。
持参忘れ・紛失のリスク | 備考 | |
---|---|---|
病院の診察券 | 再発行に100円ほどかかるところが多い | 紛失していなければ、持参を忘れても本人確認することで受診は可能 |
お薬手帳 | 持参を忘れると10~40円ほどの金額が加算される | 加算されるのは、お薬手帳の有無で診療報酬点数が変わるから |
保険証 子供医療証 高齢受給者証や福祉医療受給者証など |
| 子供医療証は、都道府県によって名称が異なることがある |
とくに気をつけたいのが保険証や子供医療証などの持参忘れ。
保険証がないと医療機関の窓口で医療費負担軽減が受けられず、一時的に満額の医療費を支払わなくてはいけません。
医療費の払い戻しを受けるには、加入先の健康保険窓口や自治体役所にて還付手続きをする必要があります。
子供医療費を還付できるのは、医療費を支払った日から2年から5年程度経過するまでとされていることが多く、細かなルールは自治体ごとに異なります。
必ず自治体窓口に相談し、早めに対応してくださいね。
【安心】通院セットは受診歴がまとまったもの!緊急の通院時にも便利
通院セットは以下の理由から、いざというときの安心を得られるアイテムです。
- 救急外来を利用するときや急な受診などで焦っているときでも準備しやすい
- お薬手帳が入っているため、薬の飲み合わせがひと目でわかる
- 診察券がまとまっており、かかりつけの病院がすぐにわかる
普段は病院への付き添いをしていない家族のメンバーでも簡単に準備ができ、内容を確認しやすいのが大きなメリット。
どんなに焦っていてもポーチさえ手に取ればすぐに病院にかかれる状態になるため、いざというときにこそ有効です。
なお緊急時に通院セットを活用するために大切になるのは、ポーチの置き場所を家族全員に周知しておくこと。
家族の誰がどんな状況でも通院セットを取り出せるように、日頃から管理しておきましょう。
さっそく作ってみよう!通院セットの作り方
それではさっそく通院セットを準備してみましょう。
市販には「通院セット専用のポーチ」もありますが、おすすめは100円ショップのアイテムを使って自作すること。
安いうえに汎用性があるため、一度作れば一生使い続けることができますよ。
子供の通院セットを作る場合は母子手帳も一緒に入れるので、妊娠・出産で使用していた母子手帳ケースをそのまま使う方もいます。
次からの章を参考に、作成してみましょう。
通院セットの作り方を実践
通院セットを作るときに必要になるのは以下のアイテムです。
いずれも100円ショップで手に入ります。家族の人数分用意しましょう。
推奨サイズ | 選び方 | |
---|---|---|
メッシュポーチ | A5 | 中が見えやすいクリア素材のものを選ぶ |
診察券を入れるためのジッパー付きクリアケース | B8~ カードが複数枚入るサイズ・厚みのもの | 小さすぎると取り出しにくいため、余裕をもったサイズのものを選ぶ |
紙の医療証を入れるためのクリアケース |
|
|
以上のセットを用意したら、病院にかかるときに必要なものを入れていきます。
中に入れるべきものは次のとおりです。
- 保険証
- 各医療機関の診察券(かかりつけの病院、救急外来にかかったことがある病院のものは必須)
- お薬手帳
- (一時保管用)病院からもらった領収書
家に持ち帰った領収証は通院セットから取り出し、家族分をまとめて一箇所に保管しておく。詳細は「医療費の節約には医療費控除を有効活用!領収証はまとめて管理」で解説
(子供)
- 母子手帳
- 子供医療証
※都道府県によって名称が異なります
(高齢者)
- 高齢受給者証や福祉医療受給者証など
(必要に応じて)
- 予防接種の予診票
通院セットを使いやすくするコツを紹介
通院セットを作るときのコツは「ポーチを家族色違いにすること」と「家族で集まってポーチの色を決めること」。
通院セットの本体となるメッシュポーチは、チャック部分に色がついているものを選んでみましょう。
急いでいるときにも持っていきたい家族のものがひと目でわかるよう、家族一人ひとり色を変えるのがおすすめです。
どの色を誰の通院セットにするかを選ぶのは、家族全員で集まって決められるとベスト。
家族全員が「誰がどの通院セットなのか」を把握しやすくなり、緊急のときに役立ちます。配偶者に、子供の病院付き添いを依頼するときにも重宝します。
妊娠中や予防接種が多い人であれば、ポーチ内にボールペンを入れておくとさらに便利に。急な同意書のサインや、予診票の記入漏れにさっと対応できますよ。
通院セットを保険加入に活用!健康状態の告知がスムーズに
続いて見落としがちなメリットについて触れていきます。それは、通院セットは保険の加入時にも役に立つという点です。
保険の加入をするときには、多くのケースで健康状態の告知が必要になります。
直近に服用した薬の名称を記入する場合もあるため、受診歴のすべてがまとまっている通院セットが非常に役立つのです。
高血圧や白内障など一部の病気は、投薬中の薬名や投薬日などの細かい情報を告知することで一般的な医療保険に加入できる可能性もあります。
たとえば、「病気で服薬中」よりも、「病気治療のため、◯◯という薬を毎日2回1年間飲み続けている」の方がより状況がわかりやすいですよね。
保険会社は告知書をもとに診査・判断をするので、詳細に告知している方が状況がわかりやすく、加入できる可能性が高くなるのです。
告知の際「健康診断結果」を見て記入するケースはよくありますが、通院セットがあることでより詳細な告知が可能になります。保険の相談や手続きに行く際は、通院セットも準備して手続きをスムーズにしましょう。
医療費の節約には医療費控除を有効活用!領収証はまとめて管理
医療費の領収書の保管には、家族全員分の領収書をまとめるためのファイルをひとつ用意しましょう。
その理由は、確定申告のときに医療費の領収書を利用できるケースがあるから。
1年間の医療費が高額になった場合「医療費控除」の対象となり、確定申告することで税制の優遇が受けられます。
その際に必須になるのが「医療費の領収書」なのです。
医療費控除の金額は生計を一にする家族全員分を合算できるので、家族全員分の領収書を一箇所に保管しておけばOK。
確定申告は1年単位なので、年ごとにポケットを分けて保管するとわかりやすいですよ。
まとめ
通院セットのメリットや作り方、活用方法について紹介していきました。
以下に内容をまとめます。
- 通院セットは「節約」「安心」に役立つので、家族全員分を作っておくべき
- お薬手帳や保険証などを忘れると余計に費用がかかる。保険証・医療証の持参忘れは払い戻しができるが、期限が設けられているため早めの手続きが必要
- 通院セットは100円ショップの材料で簡単に作れる
- 通院セットは保険加入時にも持参すると、加入手続きがスムーズになる
- 「医療費の領収書」は年ごとに家族全員分まとめて保管すると、医療費控除の申請に役立つ
通院セットは簡単にできる割に、家族の安心につながり家計の負担減になるもの。
いざというときのために早めに準備しておきたいですね。
「作っておいてよかった!」と思うときが、必ずやってくるはずですよ。
この記事を書いた人 | |
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元金融会社勤めのフリーランスライター/2級FP技能士資格保有 |
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