緩和型医療保険のこと、誤解していない?間違いがちな7つをまとめました

持病や既往症があると通常の医療保険に入るのが難しいため、持病がある方向けの保険、いわゆる引受基準緩和型医療保険を検討しますよね。
しかし、緩和型医療保険を正しく理解している方は多くありません。
単に「持病のある人が入れる、保険料の高い保険」だと思っていませんか?
この記事では、そんな誤解しやすい緩和型保険について解説します。
⇒1分でわかる!記事のまとめ動画はコチラ!
誤解1:通常の保険に加入できなかった人が、誰でも入れるのが緩和型保険?
「緩和型医療保険=持病のある方専用の保険なので、持病があれば誰でも入れる。」
保険を検討している方の中には、こんな誤解をしている方もいます。
しかし緩和型保険であっても、誰でも入れるわけではありません。緩和型保険は持病のある方が誰でも入れる保険なのではなく、告知項目がゆるい保険なのです。
わかりやすいように、告知項目の例を見てみましょう。
引受基準緩和型保険の告知例
- 最近3カ月以内に医師・歯科医師から入院・手術を勧められたことがある
- 過去1~2年以内に入院・手術のいずれかをうけたことがある
- 過去5年以内にがん(悪性新生物・上皮内新生物)・肝硬変・慢性肝炎で治療を受けたことがある
※ 告知項目は保険会社によって異なります。
※ 告知項目の回答がすべて「いいえ」であることが、申込の条件です。
①現在の健康状態
②身長体重
③健診等の結果
④既往歴
⑤妊娠や障害の有無
などを、詳細に告知しないといけません*1。
*1 告知の項目は保険会社や商品によって異なります。
それに比べると、緩和型保険はとてもシンプルな告知項目ですね。条件がゆるいことによって、結果的に持病がある人でも入りやすくなっている*2のです。
決して持病のある人が誰でも入れる保険ではないので、注意しましょう。
*2 告知に該当せず申し込めたとしても、最終的な判断は保険会社が行います。職業や他の保険契約の加入状況などにより、加入できない場合もあります。
誤解2:ひとつの緩和型保険に入れなかったら、保険自体をあきらめる?
ひとつの保険に加入できなかった時点で、保険自体をあきらめてしまう方がいます。
「入れるかどうか」を重視するあまり、ひとつ断られるとすべての保険が無理だと自分で判断してしまうのです。
しかし、緩和型医療保険の告知項目は各社で違います。
これから緩和型医療保険を検討する方は、通常の医療保険と同じく複数の保険を比較してみましょう。
それでも加入できなかった場合は、無選択型医療保険が選択肢となります。
誤解3:持病や既往歴がある人は、まず緩和型保険を検討する?
こちらも誤解しやすいポイントです。
持病がある方向けの保険=緩和型保険ということが定着したため、持病があると緩和型商品から検討する方が多いです。
しかし、実は通常の医療保険に特別条件をつけることで、持病のある方も入れるケースがあります。
条件とは、保険料の割増や給付金の削減、特定部位(疾病)不担保などです。
これらの特別条件をつけても通常の保険に加入できなかったときに、はじめて引受基準緩和型医療保険が選択肢となります。
持病がある方にとって魅力的な緩和型保険ですが、保険料が割高なのも事実。いきなり検討するのではなく、まずは通常の医療保険で申し込めないか確認しましょう。
通常の医療保険の引受基準は、商品によってさまざまです。自分で確認するのは難しいので、持病のある方はまず保険のプロに相談してみましょう。
誤解4:緩和型医療保険は持病の悪化を保障しない?
緩和型医療保険では、持病は保障の対象外だと誤解している方もいます。
しかし、基本的に持病は保障の対象*3!
その点でも、持病がある方にとって心強い保険なのです。
逆に持病を保障対象外としているのは、「通常の医療保険」と「無選択型医療保険」です。
通常の医療保険でも、特別条件をつけることで入れる可能性があるといいましたね。
その条件のひとつが、特定部位(疾病)不担保。保険会社が判断した特定の部位や疾病を事由とした治療(つまり持病に関連する治療)の場合、保障の対象外となります。
また告知を必要としない無選択型医療保険も、持病は保障の対象外です(一定期間が経過すると保障対象となるなど、商品によって異なります)。
「持病は保障対象外」という部分を、緩和型医療保険にもあてはめて誤解している方がいますが、基本的には持病も対象となります。誤解しないようにしましょう。
*3 緩和型医療保険の中には持病を対象外とする商品もあります。また持病を保障対象とする商品でも、申込の前に医師に勧められていた入院・手術など、対象外となるケースがあります。
関連記事:病気でも保険に入れる!入れる保険の種類と注意点、保険の必要性を解説
誤解5:どんな緩和型医療保険も、最初の1年間は保障が削減される?
一般的に緩和型医療保険では、最初の1年間、給付金が半分に削減されることが多いです。
しかし最近、特定の給付金のみに削減期間がある商品や、そもそも削減期間がない商品も増えてきました。そういった商品を選べば、契約1年目から満額の給付金を受け取れる可能性があるのです。
以前は削減期間があることが主流でしたが、新しい商品を中心として削減期間のない商品が増えています。保険料の安さだけでなく、このあたりもきちんと比較することが大切です。
誤解6:持病があると、同じようにがん保険や死亡保険も入りにくい?
よく誤解されることのひとつに、がん保険や死亡保険があります。
健康状態を理由に医療保険に加入できなかった場合、別の保険も同じように加入できないと考えてしまうのです。
しかし、がん保険や死亡保険にはまた違う告知項目があります。とくにがん保険は、がんに関する項目が主*4。ほかの病気が原因で医療保険に加入できなかった場合は、がん保険を検討できる可能性もあるのです。
また死亡保険も、医療保険より告知がゆるい傾向にあります。「どんなリスクにそなえたいか」を考えたとき、がんの治療費や死亡時の遺族への支えが必要なら、これらの保険を検討してみるのもひとつでしょう。
*4 告知の項目は商品によって異なります。また病気によっては将来「がん」になる可能性を含んでいる場合もあるため、お申し込みが難しい場合もあります。
誤解7:病歴を話すのは抵抗があるので、ネットで済ませたい
持病や既往症などを保険の募集人(保険の勧誘や販売をする人)に話すことに抵抗があるため、ネット申込の保険を探す方もいます。
ただしネット申込ができる保険は一部で、プランが限定されていることもあります。できればネット申込商品だけでなく、幅広く検討することをオススメします。
⇒緩和型商品一覧(ネット申込限定の商品から、ネット申込不可の商品まで幅広くあります)
対面で話すことに抵抗があるなら、通販を利用するのもひとつです。基本的に郵送で申し込む方法ですが、その流れや商品の説明などを、電話で受けることができます。
商品によって違う引受基準を理解し、自分の持病でも申し込めるか判断するのはとても難しいものです。ぜひプロの力を借りてみてください。
※最終的な加入の判断は、保険会社がします。
それでも病歴を話すことに抵抗がある場合、こちらから病気の種類ごとに保険を検索することも可能です。
入れる保険はあるのかな?と疑問に思った場合は、まずは検索だけでもしてみてください。
ニッセンライフで人気のある、緩和型医療保険のランキングはこちら(無選択型医療保険も含まれます。)
誤解されやすい緩和型保険のまとめ
誤解しやすいポイントという面から、引受基準緩和型医療保険についてまとめてきました。
緩和型保険は、単に「持病のある人が入れる保険」というわけではありません。
とくにお伝えしたいのは次の3点です。
- 持病があるからといきなり検討するのではなく、まずは通常の保険から検討する。
- 持病のある方が必ず入れるわけではない。逆に入れなかったからといって、他の保険にも入れないわけではない。すべては告知しだい。
- ネット申込の保険に限定せず、複数の保険を幅広く検討する。
保険を探す際はできるだけ専門家に相談し、自分に合う商品を選びましょう。
ニッセンライフではお客様に合わせて3つの相談方法が選べます!
詳しくはコチラ
執筆者:太田
この記事を監修した人 | |
---|---|
![]() | 條 武尊 |
FPナビを中心にライフプラン相談などを行っており、長く寄り添える情報提供を心がけている。 |
willnaviを運営する保険代理店、ニッセンライフに保険でお悩みな点や疑問点を無料でご相談できます。