持病があっても加入できる保険

年齢をかさねるごとに病気やケガのリスクは高くなります。
万が一のことが起きると、穏やかな日常は変わってしまいます。
保険は、健康に不安がある人はなおさらのこと。
以前は、持病があるだけで保険に加入できないことがありました。
今は、持病があっても加入できる保険が出てきました。
ただし、一般的な保険とは契約条件や保障内容が異なることが多いです。
加入の際は、商品の内容をしっかり理解する必要があります。
ここでは持病があっても入れる保険の基礎知識と選び方を解説します。
保険の仕組み
持病があっても入れる保険とは、「健康告知」の告知項目が少なく、持病があっても告知項目に該当しなければ加入できる「加入しやすい」保険です。
通常の保険と比較しつつ、その仕組をみていきましょう。
「引受基準緩和型」と「無選択型」
健康状態の告知は、保険会社が加入の可否を判断する重要な基準です。
告知内容が引受基準に該当すると、原則としてその保険に加入することはできません。
そのため、持病がある方は加入が難しくなります。
保険会社は、持病や既往症がある方=引受リスクが高いと判断します。
そのため、保障内容が限定されたり、保険料が割増されたりするなど、条件をつけることで、「持病があっても入れる保険」がうまれました。
持病があっても入れる保険は、「引受基準緩和型」と「無選択型」に分けることができます。
引受基準緩和型は、通常より健康状態の告知項目が少なく、加入の基準が緩和されています。
持病の悪化や既往症の再発についても保障が受けられます。
ただし、最初の1年間は保険金額が半分に制限される場合があります。
無選択型保険は、申し込み時に健康告知や医師の診査が「不要」なので、持病や既往症があっても原則として加入することができます。
通常の保険で検討できることも!
一口に持病・既往症といっても症状はさまざまです。
「特定疾病不担保」や「特定部位不担保」という条件をつけることで、通常の保険に加入できる場合があります。
特定疾病不担保とは「特定の病気(疾病)について保障しない」ことです。
特定部位不担保とは「体の中の特定の部位について保障しない」ことです。
これら条件は保険会社によって細かく異なります。
加入条件と加入経路
以前は、引受基準緩和型の保険は通常の保険に比べて、保障内容が限定されていました。
最近は、通常の保険とほぼ同じ保障内容で、特約のバリエーションも広くなってきました。
インターネットなら保険を探すのも簡単です。
パソコンやスマホで希望に合う保険を納得いくまでとことん探せます。
加入条件や保障内容について、複数の保険会社を比較することができます。
ただし、引受基準緩和型保険は対象の年齢が20歳から85歳とするものが多く、20歳未満で加入できるものは非常に少ないです。
お子様の保険をご検討の際は、ニッセンライフにお問い合わせください。
持病があっても入れる保険の特長

より具体的に、持病があっても入れる保険の特長を見てみましょう。
持病や既往症の保障
引受基準緩和型保険は、多くの場合、持病の悪化や既往症の再発も保障の対象とされます。
持病や既往症に対する不安をしっかり保障することができます。
無選択型保険は、持病の悪化や既往症の再発は保障の対象外とされている場合が多いです。
持病や既往症を保障するか否かで違いがあります。
保険料が割高
持病があっても入れる保険は、通常の保険より保険料が割高です。
これは健康な人と比べて、入院や手術をする可能性が高いからです。
とくに無選択型の保険は、告知がない分、保険料が高くなりがちです。
保険料と保障内容のバランスを検討する必要があります。
最初の1年間は半分の保障
引受基準緩和型保険では加入から1年間、保険金額の半分しか保障されない場合があります。
加入者の持病、既往歴、健康状態を把握しにくい、最初の1年間の保障額を制限しているのです。
特約が少ない
通常の保険では、三大疾病で所定の状態になった場合、保険料支払いが免除されたり、一時金を受け取れたりする特約があります。
引受基準緩和型保険では、ほとんどの商品で、保険料免除特約はなく、一時金特約を付加できる場合も限られています。
引受緩和型と無選択型の保険の特長をまとめると次のとおりです。
通常タイプの保険 | 引受基準緩和型 | 無選択型 | |
---|---|---|---|
特長 | 保障のバリエーションが豊富 | 持病があっても加入できる | 原則として制限がない |
健康告知 | 項目が多く詳細 | 項目が少ない | なし |
保険料 | 普通 | 高い | 非常に高い |
メリット | さまざまな特約が付加できる | 持病の悪化や既往症の再発も保障される | 告知不要で加入できる |
デメリット | 告知項目が多く保障内容が制限される可能性がある | 付加できる特約が限られ、最初の1年間は保険金額が半分になる商品も | 保険料が割高 |
保障内容

保障内容によって保険料が変わります。
保障内容を手厚くすれば保険料が上がります。
どれくらいの保障をそなえるべきか検討が必要です。
ここでは入院給付金と死亡保険金の検討の基準をみていきます。
入院給付金の平均額は9,870円
生命保険文化センター「平成30(2018)年度「生命保険に関する全国実態調査」」によると、世帯主が保険でそなえている入院給付金の平均額は、9,870円でした。
最も高い割合を占めたのは、5,000円から7,000円未満で24.2%、次いで1万円から1万5,000円未満の23.3%でした。
年齢でみると35歳から59歳の範囲で、1万円から1万5,000円と回答した割合が高くなりました。
子育て世代や現役世代の保障の必要性からだと考えられます。
この年齢層の方であれば、入院給付金日額を1万円から1万5,000円程度でそなえ、貯蓄を蓄えるのが理想的です。
75歳以上の場合は、後期高齢者医療制度の対象となるため、それほど手厚い保障は必要なくなる可能性もあります。
子供がひとり立ちしたとき、定年を迎えたときなど、ライフスタイルの変化に応じて、保障内容の見直しをオススメします。
生活スタイルに合わせる
死亡保険金については、保障金額がまんべんなく分布していることがわかりました。
子育て世代から現役世代の5割弱が2,000万円から1億円、それ以降の年齢層の4割が200万円から1,500万円という特長がみられました。
現役世代では死亡保険金額は高く、子供が独立し始めるそれ以降は平均的なお葬式にかかる費用とされる200万円プラスα程度に絞られているといえます。
ライフスタイルに合わせて設定を変えていることがわかります。
これはあくまで平均的な加入者を想定した場合の見解です。
大切なのは自分のライフスタイルに合わせるということです。
保障内容と保険料の観点から、現在から将来にわたって具体的に検討することが必要です。
検討のポイント

持病があっても入れる保険の検討のポイントをご紹介します。
この機会に将来のことをじっくり考えてみましょう。
通常タイプの保険が検討できないか確認
持病があるからといって、最初から通常の保険への加入を諦めるべきではありません。
保障内容に条件がついたとしても、通常タイプの保険の方が保障内容は充実しているからです。
検討の際には、保険会社や保険代理店に、どんな保険に加入できる可能性があるか、たずねてみましょう。
引受基準は、保険会社によって異なります。
たとえば「A社の医療保険には加入できなかったが、B社の医療保険に加入できた」というようなことは十分にありえます。
最近は複数の保険会社を取り扱う乗合代理店も増えてきました。
このような代理店は、複数の保険会社の保険商品を検討できるので便利です。
場合によっては「A社の死亡保険に加入し、B社の医療保険に加入する」というように、保険会社を横断して契約することが可能です。
複数の保険会社を検討
引受基準緩和型保険は、健康告知の項目は少ないものの、そのうち1つでも該当すると加入できない難しさがあります。
しかし告知項目は保険会社によって細かく異なります。
少しでも有利な保険を見つけるには、複数の保険会社を検討しましょう。
告知内容の違いを理解するため、例として1年半前に心筋梗塞で入院・手術をした人がA社・B社の引受基準緩和型保険への加入を検討する場合をみてみましょう。
A社 | B社 | |
---|---|---|
1 | 過去3か月以内に医師から入院・手術を勧められていますか? | 過去3か月以内に医師から入院・手術を勧められていますか? |
2 | 過去2年以内に入院・手術をしていますか? | 過去1年以内に入院・手術をしていますか? |
3 | 過去5年以内にがんまたは肝硬変で治療を受けていますか? | ― |
引受基準緩和型保険は告知項目が少ないので、簡単に比較することができます。
複数の保険会社での加入を、細かく検討するのがおすすめです。
無選択型を検討する
通常の保険や引受基準緩和型保険への加入が難しい場合、最後に無選択型保険を検討しましょう。
健康告知がないため一般的に持病や既往症で加入を断られる可能性は非常に低いです。
ただし、保険金を支払うリスクが高くなるため、保険料はかなり高額になります。
保障内容も条件が付けられる場合があります。
たとえば「契約から2年間は持病・既往症に対する保障がない」ものや、「死亡保険では契約から2年間は満額ではなく払い込んだ保険料が返還される」などです。
保険料も高額になるため自身に見合った保障内容か慎重に検討する必要があります。
体調が落ち着いてから、あらためて検討するというのも一つの方法です。
保険は、加入できればいい!というわけではありません。
保険料と保障内容のバランスを慎重に検討しましょう。
ニッセンライフにご相談ください

持病を隠して加入することは「告知義務違反」にあたります。
保険金支払いの段階で保険会社は詳しく調査します。
虚偽の申告は間違いなく発覚します。
そうなれば保険金が受け取れないのはもちろん、契約そのものが解除されてしまいかねません。
告知は正しく行うようにしましょう。
持病や既往症があれば保険加入は難しい点があると思います。
しかし、持病があっても入れる保険はあります。
保障内容や保険料は保険会社ごとに異なります。
検討の際は、どんな保障が必要なのか、保険料がいくらまで支払えるか前もって決めておきましょう。
持病がある方。
保険の加入を諦めず、ニッセンライフに相談してください。
どんな商品に向いているか、どんな保障があればいいのかなど、ニッセンライフはお客さまのご要望に応じた、ご提案をさせていただきます。
皆さまからのご連絡、お待ちしております。

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出典
「生命保険に関する全国実態調査」(公益財団法人 生命保険文化センター)
https://www.jili.or.jp/research/report/zenkokujittai.html
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