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うつ病

病気解説

うつ病とは

うつ病の記事に関する挿絵

うつ病は精神疾患の一つです。
「ゆううつである」「気分が落ち込む」などの精神面の不調が現れることが特徴です。
それによって、意欲や集中力の低下、決断力や性欲の減退など行動の障害が出ることがあります。
もちろん他の疾病の可能性もありますが、これらの状態が2週間以上続くと「うつ病」が疑われます。
もっとも、精神面よりも身体面の症状が、先に出現することもあります。

たとえば、「疲れやすい」「体がだるい」「食欲がない」などの状態に加えて、吐き気やめまい、胃の不快感、便通異常、手足のしびれなどの症状も出る場合もあります。
うつ病の初期症状として典型的なのは「不眠」です。うつ病患者の9割は不眠症などの睡眠障害に悩んでいるとされています。うつと不眠には深い関係があり、これらが重症化すれば「自殺」のリスクが高まります。厚生労働省や警察庁の調査によると、年間約3万人の自殺者のうち、3~4割がうつ病にかかっていたという結果があるほどです。

うつ病は、精神的・身体的なストレスによって、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの働きが低下することが原因といわれており、自律神経の機能やホルモンの分泌の低下も原因のひとつといわれています。

発症の引き金としては、仕事や家庭における環境の変化、本人の性格や考え方の特徴、遺伝的な要素が関係する場合が多いようです。
たとえば、仕事における異動や昇進、単身赴任などの環境変化や、人間関係の問題でストレスを感じることは少なくありません。女性では妊娠・出産、子育てによる家庭内の変化が原因になることもあります。もちろん、家族や大切な人との死別は、誰にとってもうつ病の原因となりえます。

性格的には、まじめで几帳面、責任感が強く、何でも頑張りすぎてしまう人などが、うつ病になりやすい傾向があるようです。
遺伝的な要因もあり、親子や兄弟にうつ病の罹患者がいると、家庭内での発症率がそれ以外の家庭と比べて1.5~3倍高まるという報告もあります。

身体的なストレスも発症要因となります。
たとえば、がんや脳卒中、心筋梗塞、その他生活習慣病などの持病が重症化すればそれだけストレスを感じやすく、うつ病を発症するリスクも高まります。抗がん剤の服用など、治療のための薬剤の副作用でうつ病を併発するケースも出ています。

うつ病は「心の風邪」などと言われることはありますが、実際は脳の機能障害が原因であり、誰もが発症する可能性がある病気なのです。

病気データ

うつ病のデータ

厚生労働省の「患者調査」によると、うつ病・躁(そう)うつ病・気分変調症などの「気分障害患者」の人数は、1999年の44.1万人から2017年の127.6万人へと実に約2.9倍も増加しています。
患者数が増えた背景には、
①うつ病についての認識が深まり、心療内科や精神科を受診する機会が増えている
②長引く不況や経済状況の悪化で、ストレスを抱えたり、抑うつ状態になったりする人が増えている
③うつ病の診断基準の解釈が広がっている
などがあげられます。

気分障害の総患者数(年代・性別)

気分障害の総患者数(年代・性別)

厚生労働省 「2017年 患者調査」より

最近は、30~50歳代のいわゆる”働き盛り”の世代の患者が急増しており、従業員のメンタルヘルス対策は企業の大きな課題になってきました。
その一方、高齢化社会が進展する中、60~80歳代のうつ病患者が増加傾向にあります。さらに、20代の若手社員を中心に、勤務中だけうつ状態におちいる「新型うつ」「現代型うつ」と呼ばれる新しい症例も出てきているのも特徴的です。

女性の方が男性よりも患者数が多いこともデータに表れています。
すべての年代層で女性の患者数が男性を上回っているのです。この理由ははっきりしませんが、女性の方が病院の受診率が高いからという指摘もあります。仕事をしている男性は、うつ病のサインが出てもすぐには受診しない傾向が強く、症状を悪化させてしまう人も少なくありません。

注意しなくてはいけないのは、この数字は、病院で診察を受けた患者数です。
医院にかかっていない“うつ病予備軍”を含めると、4~5倍に当たる400~500万人が、うつ病やうつ症状で悩んでいると推測されています。

保険加入

うつ病にそなえる保険選び

うつ病の記事に関する挿絵

うつ病は現代の国民病と言われているように、誰もがかかる可能性がある疾患です。
うつ病の治療は主に通院によって、薬物療法などでおこなわれることが多いですが、重症化すれば入院治療という可能性もあります。

こうした入院にそなえる保険としては医療保険があります。
入院1日あたりの給付金に加えて、手術などでの手術給付金が受け取れる保険です。
入院日数は最長2年ぐらいに設定している医療保険もあり、長期入院になりがちな精神疾患の治療にそなえることが可能です。

この他にも、万が一の死亡にそなえる終身保険や定期保険などもあります。
世帯主など扶養家族がいる方は、こうした保険への加入も検討すべきでしょう。

ただし、注意しなくてはいけない点は、いったんうつ病など精神疾患を発症してしまうと、生命保険への加入は非常に難しくなるということです。
精神疾患の経験者は、その後の入院などの可能性が、そうでない人に比べて確率的に高くなると保険会社から判断されるためです。

では「うつ病」で治療中の人は、保険に加入できるのでしょうか?
前述したように、入院保障を提供する医療保険や死亡保険などの加入は困難です。ただし、がん治療での入院や通院、手術などを保障する「がん保険」であれば加入できる可能性は高くなります。

しかし、保険への加入を諦めることはありません。
告知項目を簡素化して、持病や既往症がある人でもお申し込みいただける「引受基準緩和型(ひきうけきじゅんかんわがた)」の医療保険や死亡保険(終身保険・定期保険)をご用意しているからです。緩和された引き受け基準を満たせば、お申し込みいただくことができます。

ただしこれらの保険は、通常の保険よりも保険料がやや割高になっているなど、さまざまな制約がつきます。
それでも、うつ病など持病・既往症の悪化だけでなく、それ以外の病気での入院・手術なども保障しているため、保険でのそなえを必要とする方にとっては選択肢の一つとなりえるでしょう。

※告知項目などの引き受け基準については保険会社によって異なりますので、ぜひ複数の会社を併せてご検討下さい。

うつ病でも入れる可能性のある医療保険1商品あります。

該当する保険商品を見る

【必ずお読みください】
こちらより資料請求できる商品は「持病がある方をささえる保険(引受基準緩和型保険や無告知型保険)」です。お客様の治療状況によっては他の商品をご案内できる場合がございます。ご検討にあたっては、ぜひ一度お電話やメールよりお問い合わせください。

治療法

うつ病の治療法

うつ病の記事に関する挿絵

うつ病の治療で最も大切なのは、十分な睡眠や栄養のある食事、ストレスをためない生活習慣などです。
それでも症状が改善しない場合、医師による適切な診断のもとで薬物治療が必要となります。

うつ病は脳内の神経伝達物資であるセロトニンやノルアドレナリンなどの働きが低下することで発症します。薬物治療では、こうした神経伝達物質を増強する働きがある「抗うつ薬」が投与されます。

抗うつ剤にはSSRI(選択的セロトニン再取込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬)、三環系抗うつ薬などいくつかのグループがあり、医師の判断によって適切な薬剤が処方されます。症状によっては、抗不安薬や睡眠導入剤なども使われることもあります。

ただし、抗うつ薬の効果があるのは、うつ病患者の4~6割程度という専門家の意見もあり、薬の効き目や副作用の状況を、医師と確認し合いながら治療を続けていく必要があるといえるでしょう。また、薬剤によっては副作用が出るケースもあるので服用には十分注意が必要です。

近年、薬物療法以外の治療法も注目されており、磁気によって脳の神経細胞を刺激するTMS(経頭蓋〔けいずがい〕磁気刺激療法)などがあります。
磁気を用いて脳の特定の部位に働きかけ、脳血流を増加させることによって低下した機能を元に戻す治療法です。

日本メンタルヘルス研究センターのページ『うつ予防ナビ』で、詳しい説明とともに、治療を受けられる病院が紹介されています。
日本でTMS治療を受けられる医療機関一覧
http://utu-yobo.com/tms.html

その他に、近年注目を集めているのが、精神療法の一つである「認知行動療法」です。これは、自分の悲観的な考え方のパターンや癖を知ったうえで、ストレスを受けにくい考え方に修正していく治療法です。具体的には「自分が価値のない人間だ」、「誰からも認められていない」など自分を苦しめている考え方を認知し、それを修正することで、抑うつ気分や不安を和らげる方法です。薬物療法と同等かそれ以上の効果が期待されています。

治療法ではありませんが、脳の血流量の変化から、うつ状態かそうでないかを判別できる「検査」が注目を集めています。平成21年4月から先進医療として認められた「光トポグラフィー検査」で、受診希望者が増えています。
光トポグラフィー検査は、頭蓋内に向けて近赤外光を照射し、脳活動の変化を調べます。うつ病や双極性障害、統合失調症の患者それぞれに特徴的な波形が出ることが分かっています。
この検査は、平成26年4月からは「抑うつ症状の鑑別診断の補助に使用するもの」として、施設基準を満たす医療機関では、保険診療で受けられるようになり、より気軽に検査が受けられるようになっています。

治療費

うつ病の治療費用

2018年に某病院にてうつ病を治療した20歳女性の治療費実例にもとづき、患者さんが負担しなくてはならない費用の概算を計算しました。

治療費用例 ~入院日数 31日~
医療にかかる費用
①健康保険適用医療費総額 (保険診療分) 1,255,100円*1
②評価療養・選定療養等の総額(保険外診療分) 0円*1
③医療費総額(①+②) 1,255,100
④窓口支払額(3割負担の場合*2 ①×30%) 376,530
⑤高額療養費の自己負担限度額*3 89,981
⑥高額療養費による割戻額(④-⑤) 286,549
⑦医療費自己負担額(②+⑤) 89,981
その他の自己負担費用の概算
⑧入院時食事療養費標準負担額*4
(1食460円×入院日数×3回)
42,780
⑨差額ベッド代
(1日6,144円×入院日数)*5
190,464
⑩雑費(1日1,500円×入院日数)*6 46,500
⑪合計自己負担額(⑦+⑧+⑨+⑩) 369,725

*1①②の治療費は、実在する患者の診療明細から監修医の判断のもと個人情報が特定できないよう修正を加えた金額。

*2 70歳未満のサラリーマンを想定。(組合管掌健康保険または協会けんぽの医療保険制度を利用)

*3 年収約370~770万円の方を想定。自己負担額の計算は、80,100円+((1)-267,000円)×1%。但し、自己負担額が80,100円以下の場合は窓口支払い額とした。

*4 (1)の保険診療の食事療養に係る費用のうち、厚生労働大臣が定める一般の方の1食あたりの標準負担額460円(平成30年4月以降)に対して、1日を3食として入院日数を乗じた金額。

*5 (2)の選定療養のうち、いわゆる差額ベッド代に係る費用。「主な選定療養に係る報告状況」厚生労働省 平成28年7月1日現在より1日あたり平均徴収額(推計)の合計値6,144円に入院日数を乗じた金額。

*6 付添いの家族の食事代や交通費,日用雑貨の購入費等の費用を1日あたり1,500円と仮定し、入院日数を乗じた金額。

うつ病になって入院することになれば、どのぐらいの治療費が必要になるのでしょうか。 一般にはうつ病など精神疾患は通院で治療することが多いですが、入院が必要となるケースは重度の症状と言わざるを得ません。そのため入院日数は、長期に及ぶ可能性があります。

厚生労働省の2017年「患者調査」によると、うつ病患者の平均入院日数は113.9日 です。そして同じく、厚労省の2018年「社会医療診療行為別統計」によると、うつ病による1日あたりの入院費は約17,280円と なっています。これを単純に掛け合わせれば約197万円となりますが、わが国には公的医療保険制度があります。自己負担が3割の人は約59万円となります。

ただし実際にはこの全額がかかるわけではありません。医療保険制度には「高額療養費制度」があります。これは医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。ちなみに標準報酬月額が28〜50万円の人の場合は、1か月に約8万円の自己負担となり、それ以上支払った分はあとで請求すれば還付されるのです。ただし治療期間が複数月にまたがり、月に8万円以下の治療費の場合はこの制度が適用されない場合もあります。

 

通院治療費を軽減できる「自立支援医療制度」

一方、うつ病の治療は通院の場合でも長期におよぶケースも少なくありません。1日あたりの通院の治療費は前述の「2018年社会医療診療行為別統計」によると、約6,340円 (3割負担の場合は約1,900円)です。1日あたり2,000円程度ですが、通院が長期にわたるとその金額はどんどん膨らんでいきます。

このような場合に治療費を軽減できる制度として、「自立支援医療制度(精神通院医療制度)」をご紹介します。この制度は、通院による医療費の自己負担を軽減するための公費負担医療制度です。医療費の自己負担額が1割に軽減されたり、世帯所得に応じて月額の自己負担限度額の上限が定められていたりします。市区町村の窓口で申請が可能です。

うつ病の通院治療に関しては、このような公的助成が充実しています。ただし治療のためには仕事を退職したり休んだりしなくてはならず、現在の生活を維持するのは難しくなる場合があります。さらに治療費以外の交通費などがかさむことを考慮する必要もあるでしょう。

治療費に関しては、監修医の診療経験に基づく平均的な金額を記載しております。患者の病状や受診される診療機関、治療方法などによって費用は異なります。あくまでも治療費の目安として情報を提供するものです。

監修

豊田早苗

とよだクリニック院長

       
略歴
2000年 鳥取大学医学部医学科卒業
2002~2004年 総合診療医として病院過疎地域での地域住民の健康診断等に従事
2005年 とよだクリニック開業
2015年 とよだクリニック認知症予防リハビリセンター開設

所属学会

  • 総合診療医学会
  • ・認知症予防学会
  • ・老年精神医学会

参考文献

厚生労働省「2017年患者調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/17/dl/03.pdf

厚生労働省 「2018年社会医療診療行為別統計」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/sinryo/tyosa18/dl/gaikyo2018.pdf

よくある質問

「うつ病と保険」に関する相談例

持病や既往症がある方向けの保険商品をご案内しているニッセンライフのカスタマーコンタクトセンターには、うつ病と、診断を受けた方からのご相談が数多くあります。
主な質問とその回答例をご紹介します。

うつ病で半年前から心療内科に通院しています。
抗うつ薬も飲み続けていますが、加入できる保険はありますか?

回答はこちら

持病や既往症がある方向けの専用の医療保険などをご案内出来る可能性があります。

うつ病を発症し、現在通院中の方は、通常の医療保険や死亡保険(終身保険・定期保険)への加入は難しくなります。ですが、持病や既往症がある方向けの専用の医療保険などをご案内出来る可能性があります。

「医師から入院・手術をすすめられていない」「過去1~2年以内に入院・手術をしていない」など3~5項目の引受基準を満たせば、お申し込みいただくことができます。このほか、通常の「がん保険」や健康告知が不要な「年金保険」などもご検討いただけます。

うつ病で通院中の場合は、通常の医療保険に加入できないと聞きました。
そのため、治療をいったんストップしてから申し込みたいと思うのですが、加入できますか?

回答はこちら

現在治療中の方には、持病・既往症のある方でもお申し込み可能な「引受基準緩和型(ひきうけきじゅんかんわがた)」の医療保険などをご案内しています。

申し訳ありません。うつ病をいったん発症した方は、通常の医療保険に加入するのは非常に難しくなります。治療をストップしても完治しているわけではないからです。現在治療中の方には、持病・既往症がある方でもお申し込み可能な「引受基準緩和型(ひきうけきじゅんかんわがた)」の医療保険などをご案内しています。

現在、うつ病で通院しています。引受基準緩和型の医療保険を検討しているのですが、この保険はうつ病が悪化して入院した場合も保障してもらえるのですか?

回答はこちら

引受基準緩和型の医療保険は、持病や既往症が悪化した場合はもちろん、現在のご病気以外の疾病で入院した場合も保障対象となります。

はい。引受基準緩和型の医療保険は、持病や既往症が悪化した場合はもちろん、現在のご病気以外の疾病で入院した場合も保障対象となります。ただし、保険料が通常の医療保険よりも割増しされているうえ、加入から1年間は保障額が半額となる場合がありますのでご注意ください

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