おひとりさまの20代男性が知っておきたい保険の知識

自動車を購入したときや、会社で団体保険の案内がきたときなどに、よく理解しないまま保険に加入するのは危険です。最近はインターネット上でも保険について良質な情報が掲載されており、独学でも最適な保険を選ぶことは難しくありません。ここでは、おひとりさまの20代男性が知っておきたい保険選びの基礎知識をご紹介します。
必ず加入しておきたい損害保険
自動車の購入や一人暮らしをはじめたときには、必ず「自動車保険」や「火災保険」に加入しましょう。なぜならたとえ1回の自動車事故や火事であっても、損害額が大きくなることがあるからです。
また相手側へ損害賠償責任が発生した時には、示談交渉サービス付の保険なら、損害保険会社の担当者が示談交渉をおこなってくれるため、事故処理をスムーズに進められます。
表 自動車保険と火災保険の概要 | ||
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保険種類 | 主な補償内容 | 概要 |
自動車保険 | 対人・対物賠償責任補償 | 事故相手や物に対する補償 |
傷害補償 | 自身や同乗者のケガや死亡に対する補償 | |
車両補償 | 契約車両の修理費などを補償 | |
火災保険※ | 家財補償 | テレビやスーツなどの家財に対する補償 |
借家人賠償責任補償 | 家主に対して賠償責任が発生したときの補償 | |
個人賠償責任補償 | マンションの水漏れや自転車事故など、日常生活で損害賠償が発生した時の補償 | |
※賃貸物件に住む場合、建物に対する火災保険は家主がかけるため、借家人が火災保険に加入する必要はない。上記の家財保障は賃貸契約の場合を想定しています。 |
保険と公的保障制度で病気にそなえる
生命保険文化センターによると、29歳以下の方が年間に払っている保険料の平均は24.2万円となっており、1カ月あたり約2万円です。このうちの70%は貯蓄を兼ねた保障(補償)、残りは病気やケガにそなえるために、保険料が手ごろな掛け捨てタイプで準備するのがいいでしょう。
「医療保険」を検討するときは最低限の保障(補償)に設定し、保険料の負担をなるべくおさえるといいでしょう。治療が長期間にわたり治療費の負担が大きくなりやすいがんにたいしてもそなえておくと安心です。「がん保険」には様々な種類がありますが、診断されたときにまとまったお金を受け取れる一時金タイプを準備しておくと、様々な治療に対応しやすくなります。
また自営業の方や、万一の時にも頼れる親族がいない方は、大病または長期間働けなくなったときにそなえて「就業不能保険(所得補償保険)」も検討するといいでしょう。
公的保障制度の知識をそなえることも大切です。病気やケガによる治療費が高額となった時は「高額療養費制度」、会社員が仕事を休んだときは「傷病手当金」、障害が残った時は「障害年金」を利用できる可能性があることを覚えておきましょう。
⇒医療保険の一覧、詳細はこちら
⇒がん保険の一覧、詳細はこちら
将来のためにはじめたい貯蓄と投資
飲み会や自動車のローンなどで支出が膨らみ、計画的に貯蓄ができないという方にオススメなのが、終身保険です。終身保険の大きな特徴は、保障機能と貯蓄機能を兼ね備えていること。定期保険に比べると保険料は高くなりますが、途中解約した場合には解約返戻金が受け取れます。
万一亡くなったときには親に葬儀代を残せることに加えて、将来結婚して子供が産まれ、教育費が必要になった際に解約して解約返戻金を使うこともできます。「生命保険料控除」を利用すれば、所得税、住民税の負担が軽減できる点もメリットです。
また保険以外に、20代のうちにぜひオススメしたいことが投資をはじめることです。税制優遇制度のある「つみたてNISA」や「確定拠出年金」などの制度を積極的に利用しましょう。家計に影響のない少額であれば、株式投資のようなより投資性の高いものに挑戦するのもいいでしょう。
「つみたてNISA」や「確定拠出年金」などの制度を積極的に利用しましょう。家計に影響のない少額であれば、株式投資のようなより投資性の高いものに挑戦するのもいいでしょう。
⇒終身保険の一覧、詳細はこちら
この記事を書いた人 | |
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![]() | 張替 愛(ファイナンシャル・プランナー) |
FP事務所マネセラ代表。大学で心理学を学んだ後、国内損害保険会社に就職。夫の海外赴任を機に独立。教育費・老後資金・女性の働き方・資産運用・海外赴任など、ひとつひとつの家庭の状況とその想いを大切にした家計相談を中心に、執筆やマネー講師など、幅広く活動する。 |
出典
「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」(生命保険文化センター)
https://www.jili.or.jp/research/report/zenkokujittai_h30st_1.html
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