50~60代の専業主婦(夫)世帯が保険を見直すポイント

子供から手が離れる50代や60代は、定年退職後の生活に向けて準備を始める時期です。老後を安心して生活するため、最適な保険が準備できているかを確認してみましょう。
この時期に最適な死亡保障の見直し方
・子供が独立前
子供の大学資金や老後費用の貯蓄など、想定外のことで収入が減ると大きな打撃を受けるのがこの世代です。家計を支える人が亡くなったときに備えて、定期保険や収入保障保険に加入しておきましょう。働けなくなったときの備えとして、就業不能保険もオススメです。
・子供が独立後
子供が独立したあとは、手厚い死亡保障は必要なくなることが一般的です。しかし葬儀費用がかかるほか、墓代や遺品整理、相続税が発生することもあります。
また配偶者が先に亡くなることで、年金額が減り、生活が苦しくなる家庭もあることでしょう。さらに専業主婦世帯では、一家の大黒柱に万一のことがあっても、残された配偶者がその時点から働いて収入を得ることは困難だと推測できます。
したがって残された配偶者の生活や、死亡時に必要となる費用を見越して、終身保険や収入保障保険などで備えておきましょう。ほかにも相続税の心配があるなら、一時払いの終身保険などで対策をしておくと安心です。
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老後の病気や介護への備えを固めよう
「若い時に比べて体の不調を感じることが増えた」という方は少なくないかもしれません。将来病気や介護になった場合にそなえて、まずは、「高額療養費制度や」「公的介護保険」の内容を理解することが大切です。
ただし公的な保障だけでは、病気や介護時の家計への負担をゼロにすることはできません。高額な医療費が発生した場合、高額療養費制度を利用しても、70歳未満で標準報酬月額が28万~50万の方であれば、月額で約8万円は自分で負担する必要があります。
また生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査(平成30年度)」によると、介護に要した費用として、住宅改修や介護用ベッドの購入などの一時費用の合計が平均69万円、月々の費用が平均7.8万円かかると言われています。
このような支出に備えて、貯蓄を増やすとともに、終身タイプの医療保険や民間保険商品の介護保険でそなえておくことが、老後の急な支出に耐えられる強い家計を作る鍵となります。
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老後に備えた貯蓄や資産運用を
定年が近いこの時期は、老後準備のためにラストスパートをかける時期です。すべての資産を一つの金融資産に集中させるのではなく、普通預金や保険、資産運用に分け、運用がうまくいかなかったときのリスクを下げることが大切です。
表 貯蓄方法の種類と金融商品 | |
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貯蓄方法 | 具体的な金融商品の例 |
安全性の高い貯蓄方法 | 定期預金、定期貯金など |
保険商品 | 個人年金保険、変額保険、外貨建保険など |
資産運用商品 | 個人向け国債、投資信託、株式投資など |
資産運用をおこなうときには、税制面でのメリットが多い「NISA」や、「つみたてNISA制度」を活用するとよいでしょう。また働いている50代の方であれば、「個人型確定拠出年金」の活用により、税制優遇をうけながら資産形成ができます。
この記事を書いた人 | |
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![]() | 張替 愛(ファイナンシャル・プランナー) |
FP事務所マネセラ代表。大学で心理学を学んだ後、国内損害保険会社に就職。夫の海外赴任を機に独立。教育費・老後資金・女性の働き方・資産運用・海外赴任など、ひとつひとつの家庭の状況とその想いを大切にした家計相談を中心に、執筆やマネー講師など、幅広く活動する。 |
出典
「生命保険に関する全国実態調査(平成30年度)」(生命保険文化センター)
https://www.jili.or.jp/press/2018/pdf/h30_zenkoku.pdf
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