知っておきたい!相続が発生した際の保険の手続き

家族が死亡した時には、どのような保険の手続きが必要になるのでしょうか。保険金を請求するときの手続きや注意点を確認してみましょう。
相続が発生した際の手続きは?
人が死亡すると相続が発生します。相続財産には、現金や預金、不動産などのほか、みなし相続財産として生命保険契約の保険金なども含まれています。生命保険は日本の全世帯のうち約8割が加入しているため、相続が発生すると同時に、保険の手続きが発生する可能性が高いといえます。
いざという時に慌てずに対応できるよう、死亡後の保険金請求手続きの流れを確認します。
保険金の請求と保険の手続きについて
被相続人が死亡保険に加入していた場合、保険金受取人は保険会社に保険金の請求をします。保険会社に提出する主な書類には、次のようなものがあります。
・生命保険金請求書
・被相続人の死亡診断書
・被相続人の除籍謄本
・相続人の戸籍謄本
など
通常は請求してから1週間くらいで保険金が支払われます。ただし、書類などで不備があったときは、不備が解消されるまでは保険金は支払われません。死亡保険金のほかに、被相続人が医療保険などに加入していた場合で、入院中に亡くなったときは、入院給付金も受け取れます。
なお保険金の請求は、保険法で時効が3年と定められています。気づいたら速やかに請求しましょう。もし3年過ぎた場合でも、保険会社によっては受け付けているところもあるため、確認してみましょう。
名義変更も忘れずに!
ほかにも相続が発生した場合は、「火災保険」や「自動車保険」など、その時点で加入している保険の名義変更の手続きを忘れないようにしましょう。
名義変更の手続きを怠ってしまうと、保険金を請求する事由が発生したときに、通常より支払いが遅くなったり、手続きが煩雑になったりする可能性があります。手続きをスムーズに進めるためにも、速やかに名義変更をしておきましょう。
また保険金請求などの手続きをするときには、保険証券を提出することになります。日頃からどんな保険に加入しているか、保険証券はどこに保管してあるのかを家族で確認して、すぐに取り出せるようファイルなどにひとまとめにしておきましょう。
生命保険の死亡保険金には税金がかかるの?
死亡保険金の保険料負担者、被保険者が同一で、受取人が配偶者や子などの相続人の場合、保険金は、相続財産に含まれることになります。相続財産には相続税がかかりますが、保険金のうち「法定相続人×500万円」までは相続財産から控除されるようになっています。
たとえば妻と子2人がいる場合は、「500万円×3人=1,500万円」まで税金がかかりません。なお死亡保険金の受取人が相続人以外の場合は、課税される点に注意しましょう。
この記事を書いた人 | |
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![]() | 小沢 美奈子(ファイナンシャル・プランナー) |
Bプランニング代表。大学卒業後、損害保険会社に約12年間勤務後、外資系損害保険会社で営業に従事。ファイナンシャル・プランナーとして活動開始後はWebや書籍などで記事執筆、セミナー講師、保険の見直し、家計相談などを行う。シニアや生活困窮者のライフプランにも力を入れる。趣味はカメラ。 |
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