入院費用の相場や平均は?高額になったときの対策を紹介!

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入院費用の相場や平均は?高額になったときの対策を紹介!

もし自分や家族が入院することになったら、いくらぐらいの費用がかかるのでしょうか。健康で一度も入院したことがない方は、入院費用の相場や平均にピンとこないと思います。 
 
病気やケガで入院するリスクは誰にでもあるので、必要な金額や対策方法は知っておきたいですよね。 
 
そこで今回は、入院したときの目安費用を解説します。高額になったときの対策方法もまとめているので、「入院費用が不安な方」や「入院することで貯金を切り崩したくない方」はぜひ参考にしてください。 

入院費用はざっくりいくらかかるもの?


入院したときの費用は、治療内容や入院日数などによって大きく異なります。しかし1度も入院したことがない方は、目安だけでも知りたいですよね。そこで直近に入院した人の平均値をご紹介します。 

1回の入院でかかる平均は20.8万円



生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、直近の入院時の自己負担費用平均は20.8万円でした。1回の入院で5万円~20万円かかった人が、全体の半数を占めています。



高齢者の入院費用が高いイメージをもたれるかもしれませんが、年齢別にみると若い世代でも費用が高くなるとわかりました。 

入院1日あたりの平均は2.3万円




同じく生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、入院1日あたりの平均は2万3,300円でした。 
ボリュームゾーンは1万~1万5,000円の24.2%。一方で、1万5,000円以上かかった人が約半数を占めているのもポイントですね。 
 
あくまでも平均値を目安とするならば、一回の入院につき20万円以上の備えが必要ということになります。 

病気ごとの治療費が気になる方は、こちらをチェック! 

「医療費は1か月の上限額が決まっている(高額療養費制度)から、そんなにかからないんじゃない?」という意見もありますが、入院には高額療養費制度でまかないきれない費用がかかります。次は入院にかかる費用内容を見ていきましょう。 

入院費用は大きくわけて3種類

入院するとかかってくる費用は、大きくわけて3種類あります。 
 
①病院に支払う費用のうち、保険適用の費用(=高額療養費制度の対象) 
②病院に支払う費用のうち、保険適用外の費用 
③病院外に支払う費用 
それぞれに分けて解説します

①病院に支払う費用のうち、保険適用の費用


入院にかかる費用として一番イメージしやすいのが、治療費です。保険適用の治療なら原則3割負担になり、さらに高額療養費制度によってひと月あたりの自己負担上限額が決まっています。
 
高額療養費制度についてくわしく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。 


月をまたがない入院なら、高額療養費制度の上限額までしか治療費はかかりません。 

②病院に支払う費用のうち、保険適用外の費用

一方、保険適用外の費用も忘れてはいけません。 
たとえば食事代として、一食あたり460円がかかります。また1人部屋~4人部屋を希望する場合、差額ベッド代がかかります。地域や病院によって違いますが、ここ最近の全国平均(1日あたり)は6,000円代です。 
 
仮に差額ベッド代が6,000円の病院に一週間入院するとなると、保険適用外の費用は51,660円(食事代9,660円+差額ベッド代42,000円)になる計算です。 
個室を選べばもっと高くなりますし、入院日数が長引くほど負担が増していくでしょう。保険適用外の治療(先進医療や自由診療など)を受けるなら、その費用も全額自己負担になります。

病院外に支払う費用 

見落としがちな分、地味にかさばるのが雑費の部分です。パジャマや歯ブラシなどの日用品に加え、病院によってはスリッパやごみ箱が必要なことも。 
Wi-Fiがない病院ならデータ通信料がかかりますし、退屈をしのぐためにテレビカードを購入することも考えられます。 
 
自分が入院したとき、家事ができないことで増える費用も考慮しないといけません。家族の外食が増えるかどうか、家事代行やベビーシッターが必要なのかどうか。お見舞いにかかる交通費や、祖父母に育児を手伝ってもらったお礼なども、入院にかかる費用のひとつとして考えましょう。

入院中に収入が減るリスク

入院費用を考えるなら、かかる費用だけでなく「減る収入」のことも考えなくてはいけません。 
 
生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、入院中に収入が減った人の割合は21.6%です。会社員や公務員には「有給休暇」「傷病手当金」がありますが、フリーランスや自営業はダイレクトに収入に響いてしまいます。職業ごとに、収入減の対策も必要になりそうです。 

高額な入院費用への対策

入院費用への備えとして、公的制度と民間の保険が役立ちます。それぞれの概要をかんたんにまとめてみました。 

公的制度

手術などで医療費が高額になるときは、高額療養費制度で自己負担額を軽減しましょう。誰でも使える制度で、年齢や所得によって医療費上限額が決まっています。たとえば40歳で標準報酬月額が40万円の人の場合、月々の上限額は約8万円*1。それを超えて支払った金額があとから返還されるので、とても頼りになる公的制度です。 
*1実際には「80,100円+(総医療費-267,000円)×1%」で計算します。 

立て替えるのが難しく払えない場合は、限度額適用認定証や高額療養費貸付制度が利用できます。加入している健康保険窓口に確認してみましょう。 
 
また1年を通して支払った金額が10万円(総所得金額が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)を超える場合、医療費控除が受けられます。ただし医療にかかる費用だけなので、差額ベッド代は対象外です。 

民間の保険

民間の保険も、入院費用の助けとなります。生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、医療保障に対する私的準備として「生命保険」を選んでいる人は73.1%。このコラムを読んでいる方の大半も、医療保険に加入していると思います。 
 
民間の医療保険は、公的制度で保障されない部分をカバーします。たとえば高額療養費制度の対象外になる、差額ベッド代や食事代。また病院以外に支払う雑費も、入院給付金があればまかなえます。 
 
入院したときの経済的な備えとして、医療保険は大いに役立ちそうです。 
ただし、医療を取り巻く情勢は短期的に変化します。家族構成も変化しているため、今加入している保険がすべての入院費用をカバーしきれるとは限りません。 
 
まだ医療保険に加入していない方も含めて、「医療を取り巻く情勢」「今の必要保障額」「今使える公的制度」を考慮して、保険を検討しましょう。 
 
さらに自営業やフリーランスは、収入減への対策として「就業不能保険」を検討するのもひとつ。病気やケガで一定期間働けない状態になると、給料のように毎月保険金が受け取れるタイプの保険です。 
 
いくらあれば安心なのかは働き方や年齢によって違うため、保険のプロに相談して決めるのがおすすめです。
当然ながら、保険は入院してしまうと加入できません。「入院したらお金はどうしよう」と不安に思った時点で、早めに検討すると安心ですよ。 

入院費用をおさらい

入院費用の平均は、1回あたり20.8万円、1日あたり2万3,300円でした。入院すると治療費以外にも意外とお金がかかるため、多めの備えがあると安心です。 
必要な金額は働き方や家族の状況によって大きく変わります。自分が入院したらどんな費用負担が増えるのか?という視点で、必要保障額を洗い出しましょう。 
 
また目に見えない費用として、収入減のリスクも見過ごせません。とくに自営業やフリーランスの方は、就業不能保険を検討してみましょう。 
 
保険選びに迷ったときは、複数の保険会社商品を扱うニッセンライフにご相談ください。 
保険会社の垣根を超えてさまざまな保険商品をご提案できるので、1回の相談でも幅広く検討いただけます。さらに電話相談やオンライン相談など、お客さまのニーズに合わせて選べる相談方法をご用意しました。ぜひお気軽にご相談ください。  

入院給付金日額が5,000円のプランだと、保険料はいくら?気になる方は、年齢と性別を入力するだけでカンタンに試算できます! 

この記事を書いた人
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40年以上の豊富な経験と実績をもつ保険代理店です。
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出典

「令和元年度 生活保障に関する調査」(生命保険文化センター) 

https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r1/2019honshi_all.pdf 

 
「主な選定療養に係る報告状況」(厚生労働省) 

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000672469.pdf 

 
「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」(国税庁) 

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm 

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