病気解説
糖尿病とは
糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度である「血糖値」が高くなることで発症する病気です。
健康な人の血糖値は空腹時で80~110mg/dLぐらいですが、食事後にブドウ糖が血液中に入ってくると、血糖値は高くなります。
それでも上限は140mg/dLぐらいですが、血糖値がそれ以上に高くなると高血糖となります。
この高血糖が続いている状態が糖尿病です。
糖尿病の発症原因は、すい臓で生産されるインスリンというホルモンの分泌が低下したり、働きが悪くなったりすることで、血糖値を適切に下げることができなくなることにあります。
中高年以上の発症確率が高いですが、若年者も発症するケースも少なくありません。
その一方で、日本の糖尿病患者の約90%を占めるのが、2型糖尿病です。 これは、遺伝的に糖尿病になりやすい人が、肥満や運動不足、過食、ストレスなどを原因として発症します。
もともと、日本人には遺伝的にインスリン分泌が弱い人が多いといわれています。遺伝的な体質に生活習慣や加齢などの要因が加わり、発症する確率が高まります。
そのため、2型糖尿病は「生活習慣病」の一つにかぞえられます。
血糖値が極端に高くなれば重症化し、合併症を引き起こすこともありえます。適切に血糖値をコントロールできれば、そのような状態になるリスクを減らすことが可能です。
むしろ糖尿病で怖いのは、ほとんど症状に現れない程度の高血糖です。症状が出ずに気が付かないまま、体内に高血糖の悪影響が広がっていくので早期発見・治療が必要です。そのまま放置しておくと、合併症を引き起こすことがあります。
たとえば、糖尿病を原因として視力が弱くなり、失明することもありうる糖尿病網膜症は怖い合併症です。
また糖尿病腎症になると、定期的に透析を受けなければいけなくなります。さらに、手足のしびれが続いたり、全身にさまざまな影響が現れる糖尿病神経障害という合併症もあります。
健康診断を定期的に受けて常に血糖値を把握しておく必要があります。もし、血糖値が高いと言われたら、医師のアドバイス・治療を受けて、血糖値が高くならないように、つねに気をつけておく必要があります。
保険加入
糖尿病にそなえる保険選び
糖尿病は健康診断などで血糖値が高いことが分かり、病院で検査した結果判明したというケースが多いようです。
糖尿病になっていても症状が重症化しなければ自覚症状が少ないとされているからです。
糖尿病と診断されても、運動療法や食事療法などを医師の指導のもとで続ければ、入院しなくて通院で治療可能なことが多くなります。ただ、いったん重症化したり、症状が悪化して合併症などを起こしたりすれば、入院治療が必要になるケースもあります。
こうした入院に対してそなえるのであれば医療保険が最適です。
入院1日あたり給付金が受け取れるうえ、万が一の手術などでも手術給付金もおります。糖尿病など生活習慣病での入院の場合は、入院給付金が倍額になる特約もありますので、医療保険の比較をすることをオススメします。
では「糖尿病」で治療中の人は、保険に加入できるのでしょうか?
生活習慣病である糖尿病は、いったん発症すると「完治」が難しい病気です。血糖値が高くても食事療法や運動療法で、十分血糖値をコントロールすることは可能ですが、病気が悪化して合併症を併発するおそれは否定できません。
糖尿病と診断された人は、病気が悪化して入院したり、合併症を併発したりするリスクが健康な人よりも高くなるため、通常の医療保険や死亡保険(定期・終身保険など)への加入は非常に難しくなります。
ただ、がん保険だけは、きちんと血糖値をコントロールできていて、インスリン治療などをしていなければお申し込みいただける場合があります。
しかし、医療保険や死亡保険への加入を諦める必要はありません。
糖尿病で治療中でも、一般的な保険と比べて保険に加入する条件(引受基準)が緩和されている「引受基準緩和型」の医療保険や死亡保険であれば、3~5項目※の告知項目(質問事項)に該当しなければお申し込みいただくことが可能です。
もちろん、保険加入後に治療中の糖尿病が悪化して入院・手術、あるいは万が一の場合も保障されます。
※告知項目については保険会社によって異なりますので、ぜひ複数の会社をあわせてご検討ください。
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商品の特長
- ●
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{{val.atnTitle}}保険料例(月払)
契約年齢 女性 {{tb.age}}歳 {{tb.woman}}円 契約年齢 男性 女性 {{tb.age}}歳 {{tb.man}}円 {{tb.woman}}円 試算条件
治療法
糖尿病の治療法
日本だけでなく世界的に患者数が伸びている糖尿病。
その治療の基本は、「食事療法」と「運動療法」です。
糖尿病といったん診断された人は、食事や運動などの日常生活の改善をはからなくてはいけません。
きちんと血糖をコントロールして、合併症を予防できれば、健康な人と変わらない生活が可能とされています。
とにかく、早期発見と早期治療が鍵を握ります。
ただ、食事療法や運動療法を継続しても血糖値が下がらない場合は、「薬物療法」をおこなうことが有効です。
糖尿病の薬剤には、インスリンの分泌をうながしたり、働きを高めたりする作用がある「経口血糖降下薬」(スルホニル尿素薬など)という飲み薬があります。
それでも効果がない場合は、インスリンそのものを注射で補う「インスリン療法」がおこなわれます。すい臓からインスリンが分泌されない1型糖尿病の患者は、最初からインスリン療法が欠かせません。
糖尿病はいったん発症したら一生付き合っていかなくてはいけない病気です。
血糖値のコントロールなど治療には自己管理が重要ですが、合併症を発症させないためにも、適切な治療と指導をしてくれる医師や看護師など「かかりつけ医(指導士)」を持つことが非常に重要になってきます。
たとえば、日本糖尿病学会が行う専門医試験をパスした「糖尿病専門医」は全国に6,820人(2023年1月16日時点)います。糖尿病治療に精通した専門医は、日本糖尿病学会のホームページから探すことが可能です。(*1)
こうした専門医の指導のもとで、早期から適切な治療を続けることができれば、糖尿病の悪化と合併症の発症を予防し、健康な生活を送ることも困難ではありません。
(*1)日本糖尿病学会HP「専門医を探す」
http://www.jds.or.jp/modules/senmoni/
治療費
糖尿病の治療費用
2018年に某病院にて糖尿病を治療した50歳男性の治療費実例にもとづき、患者さんが負担しなくてはならない費用の概算を計算しました。
医療にかかる費用 | |
---|---|
①健康保険適用医療費総額 (保険診療分) | 522,810円*1 |
②評価療養・選定療養等の総額(保険外診療分) | 0円*1 |
③医療費総額(①+②) | 522,810円 |
④窓口支払額(3割負担の場合*2①×30%) | 156,840円 |
⑤高額療養費の自己負担限度額*3 | 82,658円 |
⑥高額療養費による割戻額(④-⑤) | 74,182円 |
⑦医療費自己負担額(②+⑤) | 82,658円 |
その他の自己負担費用の概算 | |
⑧入院時食事療養費標準負担額*4 (1食460円×入院日数×3回) | 13,800円 |
⑨差額ベッド代 (1日6,144円×入院日数)*5 | 61,440円 |
⑩雑費(1日1,500円×入院日数)*6 | 15,000円 |
⑪合計自己負担額(⑦+⑧+⑨+⑩) | 172,898円 |
*1①②の治療費は、実在する患者の診療明細から監修医の判断のもと個人情報が特定できないよう修正を加えた金額。
*2 70歳未満のサラリーマンを想定。(組合管掌健康保険または協会けんぽの医療保険制度を利用)
*3 年収約370~770万円の方を想定。自己負担額の計算は、80,100円+((1)-267,000円)×1%。但し、自己負担額が80,100円以下の場合は窓口支払い額とした。
*4 (1)の保険診療の食事療養に係る費用のうち、厚生労働大臣が定める一般の方の1食あたりの標準負担額460円(平成30年4月以降)に対して、1日を3食として入院日数を乗じた金額。(特別食加算の場合があります。)
*5 (2)の選定療養のうち、いわゆる差額ベッド代に係る費用。「主な選定療養に係る報告状況」厚生労働省 平成28年7月1日現在より1日あたり平均徴収額(推計)の合計値6,144円に入院日数を乗じた金額。
*6 付添いの家族の食事代や交通費,日用雑貨の購入費等の費用を1日あたり1,500円と仮定し、入院日数を乗じた金額。
糖尿病は早期発見し、運動療法や食事療法を医師の指導の下で適切に行えば、重症化せずに日常生活を送ることができるとされています。ただ治療が遅れたり、治療そのものをしないでいると、症状がどんどん悪化して、薬物療法をしなくてはいけなくなったり、入院治療が必要になってきます。
では、もし糖尿病になって入院することになったらどのぐらいの費用が必要になるのでしょうか。厚生労働省の令和2(2020)年「患者調査」によると、糖尿病患者の平均入院日数は30.6 日 です。そして同じく厚生労働省の令和3(2021)年「社会医療診療行為別統計」によると、糖尿病による1日あたりの入院費は約35,760円(一般診療の場合・食事代を除く)となっています。これを単純に掛け合わせれば109万4,256円となりますが、公的医療保険制度があるので医療機関への支払額は自己負担が3割の人は約33万円となります。
ただし実際にはこの全額がかかるわけではありません。医療保険制度には「高額療養費制度」があります。これは医療機関や薬局の窓口で支払った額がひと月(月の初めから終わりまで)で所定の上限額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度です。ちなみに標準報酬月額が28〜50万円(年収約370万円~約770万円)、1か月の医療費総額が100万円、窓口の負担(3割)が30万円かかった場合は、自己負担の上限額は87,430円となり、窓口で支払った30万円のうち212,570円が高額療養費として支給されます(高額療養費の支給申請が必要です)。
ただし治療期間が複数月にまたがり、1か月の医療費が自己負担の上限額に満たない場合ははこの制度が適用されない場合があります。また、入院時の食事負担や差額ベッド代、先進医療にかかる費用は対象となりませんので注意が必要です。
※治療費に関しては、監修医の診療経験に基づく平均的な金額を記載しております。患者の病状や受診される診療機関、治療方法などによって費用は異なります。あくまでも治療費の目安として情報を提供するものです。
病気データ
糖尿病のデータ
厚生労働省の「平成28年国民健康・栄養調査」では、糖尿病が強く疑われる人(糖尿病有病者)、糖尿病の可能性を否定できない人(糖尿病予備軍)はいずれも1,000万人と推計されました。糖尿病が強く疑われる人の男女別の割合は男性 16.3%、女性9.1%で、男女とも高齢になるほど割合が高くなる傾向がありました。
(注)判定基準
糖尿病が強く疑われる:ヘモグロビンA1c(NGSP)の値が6.5%以上,または「調査時点で糖尿病治療有無」に「有」と回答した人
糖尿病の可能性を否定できない:ヘモグロビンA1c(NGSP)値が6.0%以上6.5%未満で“糖尿病が強く疑われる者”以外
では、そのうち実際に病院に通っている人はどのぐらいいるのでしょうか。厚生労働省の患者調査によると、令和2(2020)年の糖尿病の総患者数(継続的な治療を受けていると推測される人数)は、579.1万人。その内訳は男性338.5万人、女性240.6万人でした。
国際糖尿病連合(IDF)が2021年12月に公表したデータによると世界では20~79歳の10人に1人(5億3,700万人)が糖尿病を患っているといわれ、その数は年々増えています。
出典
厚生労働省「令和2年患者調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/20/dl/kanjya.pdf
厚生労働省 「令和3年社会医療診療行為別統計」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/sinryo/tyosa21/
厚生労働省「平成28年 国民健康・栄養調査」
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou_7.pdf
国際糖尿病連合 「Diabetes around the world in 2021」
https://diabetesatlas.org/
治療費の監修
豊田早苗
とよだクリニック院長
2000年 | 鳥取大学医学部医学科卒業 |
---|---|
2002~2004年 | 総合診療医として病院過疎地域での地域住民の健康診断等に従事 |
2005年 | とよだクリニック開業 |
2015年 | とよだクリニック認知症予防リハビリセンター開設 |
所属学会
- 総合診療医学会
- ・認知症予防学会
- ・老年精神医学会
目次
よくある質問
「糖尿病と保険」に関する相談例
持病や既往症がある方向けの保険商品をご案内しているニッセンライフのカスタマーコンタクトセンターには、糖尿病の方からのご相談が数多くあります。
主な質問とその回答例をご紹介します。
1年前に2型糖尿病と診断され、食事療法と運動療法を続けています。血糖値が大きく上がることもなく、きちんとコントロールされていると思います。ただ今後糖尿病が悪化したり、合併症になったりするのが怖いので、保険への加入を検討しています。
回答はこちら
持病や既往症がある人向けの専用の医療保険などをご案内出来る可能性があります。
はい。糖尿病と診断された方は、通常の医療保険や死亡保険(終身・定期保険など)へのご加入は難しくなりますが、持病・既往症がある人向けの「引受基準緩和型」の医療保険・終身保険のご案内は可能です。(1)過去3ヶ月以内に医師から入院・手術をすすめられていないか、(2)過去1年(2年)以内に、入院・手術をしていないか―など、3~5項目の簡単な告知項目にすべて「いいえ」であればお申し込みいただけます。
糖尿病で2ヶ月に1回通院し、投薬治療を受けています。糖尿病で治療中だと保険に加入できないと聞きました。いったん治療をストップして保険に加入したいと思います。治療を中断すれば通常の保険にも加入できますか?
回答はこちら
現在治療中の方には、持病・既往症がある方でもお申し込み可能な「引受基準緩和型(ひきうけきじゅんかんわがた)」の医療保険などをご案内しています。
申しわけありません。いったん発症した糖尿病については、治療を中断したとしても、完治しているわけではないので、通常の保険への加入は難しくなります。持病・既往症がある人向けの引受基準緩和型の保険商品をご検討ください。
会社の健康診断で血糖値が高いと指摘を受けて、医療機関を受診したところ、軽い糖尿病と診断されました。すぐに保険会社に連絡をして、医療保険に加入しようとしましたが、引き受けを断られてしまいました。まったく自覚症状がなく、過去に入院したこともないのに、なぜ通常の保険に入れないのでしょうか。
回答はこちら
健康な方と比べて入院・手術などをするリスクが高くなります。そのため、保険会社は糖尿病と診断された方に対して、保険の引き受けに慎重なのです。
生活習慣病である糖尿病は、ゆっくりと進行して自覚症状がないまま、合併症を引き起こすことが少なくありません。たとえ、現在は無症状でも今後、症状が悪化する可能性は否定できず、健康な方と比べて入院・手術などをするリスクが高くなります。そのため、保険会社は糖尿病と診断された方に対して、保険の引き受けに慎重なのです。
2年前に糖尿病と診断され、正しい食事療法と運動療法を身につけるために「教育入院」を2週間しました。その後は、食事・運動療法で血糖値をコントロールしており、症状の悪化はありません。持病・既往症がある人向けの専用商品には加入できますか。
回答はこちら
告知項目は保険会社によって異なりますので、ぜひ複数の保険会社の商品を比較してご検討ください。
引受基準緩和型の医療保険の告知項目に「過去2年以内に糖尿病で入院をしていないこと」を条件にしている保険会社があります。そのため、教育入院の場合でもこの項目に該当してしまうため、お申し込みいただけない場合もあります。ただ、告知項目は保険会社によって異なりますので、ぜひ複数の保険会社の商品を比較してご検討ください。
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