死亡保険について基礎から解説します

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死亡保険について基礎から解説します

日々の暮らしの中で起こる「万が一」に備える保険。
保険を選ぶことは今後の人生を左右するかもしれない大切なことです。

ただ、保険選びを始めてパンフレットなんかを見てみても、細かいことがたくさん書いてあってよくわからなかったという人が多いのではないでしょうか。

そんな方にぜひこの記事を読んでいただきたいです。

この記事では、いろいろある保険の中から生命保険の一つ「死亡保険」について基礎から解説していきます。

死亡保険とはどんな保険なのか、死亡保険の種類とそれぞれの特徴、死亡保険につける特約、について順を追って見ていきます。

いま、頭の中に「はてな」が浮かんだ方へ。
安心してください!この記事を読み終わったとき、きっとあなたの「はてな」はゴミ箱の中にはいってますよ。

まずは保険についておさらいしましょう


生命保険と損害保険

保険には「生命保険」と「損害保険」があり、どちらも「万が一の時」に必要なお金を確保できますが、大きな違いがあります。

まず、生命保険は「ヒト」、損害保険は「モノ」の保険と言われています。
生命保険はその名の通り「人の生命に関する保険」です。

一方、損害保険は「物が損害を受けたときに補償する保険」で、家にかける火災保険・地震保険や、自動車にかける自動車保険があります。

また、生命保険は何かがあったとき、あらかじめ決められた保障額が支払われますが、損害保険では、原則として実際の損害を補償する「実損てん補払い」となります。

種類保険をかける対象保険金の支払い方主な保険
生命保険定額払
(契約した保険金が支払われる)
死亡保険、年金保険、学資保険
損害保険主に物原則として実損てん補
(実際の損害額)
火災保険、地震保険、自動車保険

→生命保険と損害保険の違いについてさらに詳しく

生命保険の基本形

生命保険は、どのような場合に保険金が支払われるかによって分類されます。

一つは、保険の対象となる人(被保険者)が死亡または高度障害になったときにだけ保険金が支払われる「死亡保険」です。

他に、あらかじめ決められた時に被保険者が生存しているときにだけ保険金が支払われる「生存保険」、養老保険のように「死亡保険」と「生存保険」の両方の機能を持つ「生死混合保険」があります。

種類内容代表的な保険
死亡保険被保険者が死亡または高度障害になったとき定期保険・終身保険・収入保障保険
生存保険被保険者が決められた時点で生存しているとき
生死混合保険被保険者が死亡・高度障害になったとき
または保険期間が終わった時に生存しているとき
養老保険・個人年金保険・学資保険
※現在は、生存しているときだけ保険金が支払われる商品はほとんどなく、死亡・高度障害時の保障と組み合わせている商品が主流です。

生命保険には「人の生命」を対象としたものだけでなく、病気やけがによる入院や治療を対象とした保険(医療保険・がん保険)や、病気やけがによって介護が必要になった場合に備える保険(介護保険)などもありますが、基本的にはこの3つの分類と同じ仕組みです。

→生命保険の種類についてさらに詳しく

多くの方は「生命保険」を「死亡保険」の意味でお使いになっていると思いますが、実は生命保険にはいろいろな種類があるのです。

では、死亡保険について具体的にみていきましょう。

死亡保険の種類は?


死亡保険には主に定期保険と終身保険があります。
養老保険は死亡保険と生存保険の機能を持つ「生死混合保険」ですが、ここでは死亡保険のひとつとして、説明していきます。

それぞれについて比較検討する際に押さえるべきポイントが4つあります。
保険期間、保険料、解約返戻金の有無、保険に加入する目的です。
この4つについては、記事の中で使っていきますので徐々に慣れていってくださいね。
これらを押さえておくと、自分に合った死亡保険を選ぶときに比較ポイントがわかるようになります。

保険期間契約した保障が続く期間のこと。
保険料保険会社に支払うお金のこと。月払、年払のほか保険料をまとめて支払う一括払などがある。
解約返戻金保険料を払いきる前に解約した際に受け取れる額のこと。保険を解約したときに返ってくるお金。
保険の加入目的万一の時の備え、もしくは将来の資金準備、またはその両方。

以下では、死亡保険の特徴を解説していきます。

定期保険

〇保険期間

定期保険の最大の特徴は、保険期間が決まっていることです。
保険期間は10年間、15年間のように年数で定められている場合や60歳までというように年齢で定められています。
(保険期間が年数で決められているものを年満了、年齢で決められているものを歳満了といいます。)

たとえば保障期間が10年の定期保険に加入し場合、11年後になくなったとしても保険期間が10年で終わっていますから保険金を受け取ることはできません。
保険期間が終了した後も保障が欲しい場合は、新たに保険に加入する必要がありますが、年満了の定期保険の場合は、同じ保障内容で保険契約を「更新」することができます。
更新する際には、自身の健康について保険会社に告知する必要はありませんが、保険料は更新する時の年齢で再計算されるため、一般的に保険料は上がります。

保険料は終身保険に比べてお手頃になっています。
なぜなら、保険期間が終わっても戻ってくるお金がない、いわゆる「掛け捨て型」の保険だからです。

しかし、定期保険は掛け捨て型の保険で保険料が安い反面、解約返戻金はほとんどないので、将来の資金準備の目的には不向きです。

保険期間10年間や60歳までのように期限がある。年満了の場合は更新できる。
保険料終身保険と比べて割安になっている。ただし、契約を更新の都度、更新時の年齢で再計算され、一般的に更新前より高くなる。
解約返戻金なし。あってもごくわずか。
保険の加入目的万一のための備え。

定期保険の特徴を考え合わせると、保険料の負担を安く抑えつつ、万が一の時に手厚い保障が欲しい人に向いているといえます。

終身保険

終身保険は、定期保険と違い途中で解約しない限り満期はなく、保障は一生涯続きます。
終身保険は掛け捨てではないため、保険料は定期保険と比べ高くなります。
保険料の支払い方法はさまざまです。
保険期間の続く限り、つまり一生涯保険料を払い続ける方法や、10年や60歳までと期間を決めて保険料を払いきる方法のほか、当面の保険料を前払いする方法や、契約した時に保険料をすべて支払う方法(一括払)もあります。
長期にわたって支払い続けるほうが月々の保険料は割安ですが、期間を決めて払う方法よりも合計で支払う保険料が高くなる場合もあります。

終身保険の大きな特徴として、解約返戻金があるので老後の生活資金や、急にお金が必要になった時に利用することができます。
ただし、加入後しばらくは、解約返戻金が全くないか、あってもごくわずかです。
また、商品によっては保険料を支払っている間の解約返戻金額を低くして、保険料を抑えている終身保険もあるので注意が必要です。

保険期間途中で解約しない限り一生涯。
保険料定期保険と比べ割高だが、終身払など保険料を長期間払うことで、支払い1回あたりの保険料を抑えることも可能。
解約返戻金あり。ただし、加入後しばらくは解約返戻金がまったくないか、ごくわずか。
保険の加入目的万一の備え、老後の生活資金や急にお金が必要になったときに解約返戻金を活用できる。

終身保険の特徴を考え合わせると、経済状況にある程度余裕があり、一生涯確実に保障が欲しい人に向いているといえます。

養老保険

養老保険は、万一のときに保険金を受け取れる「死亡保険」と、決められた時点で生きている場合に保険金を受け取れる「生存保険」の両方の機能を持った保険です。
定期保険と同じように、保険期間は10年や60歳までのように期限があり、保険期間中に死亡または高度障害状態になった場合は死亡保険金を受け取ることができます。

定期保険と大きく異なるところは、掛け捨てではない点です。
保険期間中に何もなかった場合には、死亡保険金と同じ額の“満期保険金”を受け取ることができます。
また、途中で解約した場合は解約返戻金を受け取ることもできますが、支払った保険料額よりも少ない額となります。
掛け捨てではないため、保険期間・払込期間が同じ定期保険と比較すると、高くなります。
なお、定期保険では保険金が支払われていなければ保険期間が終わった後、契約を更新して保障を継続することができますが、養老保険は満期時に保険金が支払われるので、保障を更新することはできません。

このような性質から、養老保険は万一時の備えに加え、老後の生活資金や学費の準備など、将来使うお金を確実に準備したい人に向いている保険といえます。

保険期間10年や60歳までと期限がある。更新できない。
保険料定期保険と比べると割高。
解約返戻金あり。ただし、加入後しばらくは解約返戻金がまったくないか、あってもごくわずか。また、保険期間中に解約した場合は、支払った保険料総額よりも少ない。
保険の加入目的万一の備え、老後の生活資金などの準備。

特約をつけてみる



ここまで定期保険、終身保険、養老保険について解説してきました。お疲れさまでした。

ここでは少し違った観点から保険を考えてみます。

保険には主契約特約というものがあります。

特約とはいわばオプションのようなもので特約だけで契約することはできません。
これまでに出てきた定期保険、終身保険、養老保険で考えると、主契約は死亡保障です。
保険選びには主契約を軸とし、そこにどのような特約をつけるかを考えることも重要です。

特約を付けることで保険料は高くなりますが、保障を手厚くすることができます。

ここでは死亡保険につけられる主な特約について紹介していきます。

定期特約

定期保険が特約になったもので、一般的に終身保険につけることで特定の期間だけ死亡保障を大きくできます。
たとえば子供が独立するまでの間だけ定期特約で保障を大きく、独立した後は夫婦だけなので終身保険の保障だけで十分、というケースに活用できます。
定期特約がついた終身保険のことを「定期保険特約付き終身保険」とも呼びます。

主契約ではなく特約を選ぶメリットとしては、契約自体を一本化することで加入時や保険金をもらうときの手続きを簡潔にできることです。
アクシデントが起こった時に一つの保険会社に連絡すれば大丈夫です。

医療特約

死亡保険に医療特約をつけることにより、死亡保険でありながら病気やケガにより入院治療を受けたときに保障を受け取れます。

医療特約で保障される範囲は主契約の医療保険と比べて狭い場合が多いです。
より幅広い医療保障が欲しい方は、死亡保険とは別に医療保険に加入することも検討しましょう。

リビング・ニーズ特約

リビング・ニーズ特約とは余命6か月以内と判断された場合、死亡保険金の全額もしくは一部を生前に受け取ることができる特約です。

死亡保険金は保険金受取人に支払われますが、リビング・ニーズ特約ではリビング・ニーズ保険金として被保険者に支払われ、保険金を治療費に充てたり、充実した余命期間を過ごすための費用として利用できます。

注意点は、この特約を使って保険金を受け取るときは、原則として被保険者自身が手続きをする必要があることです。
ただし、寝たきりの状態であったり、余命を本人に告知していない場合などはあらかじめ指定されていた人が保険金を受け取るという「指定代理請求制度」もあります。

この特約は無料で、保険会社により異なりますが死亡保険につけることができますので、加入時につける方が多いです。

保険料払込免除特約

保険料払込免除特約とは保険会社によってあらかじめ定められた状態になった時に、保険料の支払いが免除になる特約です。

あらかじめ定められた状態とは3大疾病(悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中)、身体障害要介護状態などがあげられます。

注意点は、病気にかかったり、要介護状態になったとしても保険会社が指定する状態以外だと保険料の免除を受けられないということです。
また、この特約は商品にセットされている場合や、この特約が付加できない商品もありますので、必要な場合はパンフレットなどでよく確認しましょう。

まとめ

死亡保険の基本的なところはだいたいつかめましたでしょうか?
情報をたくさん書いたので、ここで簡単におさらいをしたいと思います!

  • 死亡保険とは生命保険の一つで、死亡した時に保険金を受け取れます。
  • 死亡保険には定期保険、終身保険、養老保険があります。
  • 定期保険は10年や60歳までと保険期間が決まっており、更新することができます。
  • 終身保険は解約しない限り保障が一生続き、解約返戻金があります。
  • 養老保険は満期時には死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れます。
  • 特約とは主契約の死亡保険につけるオプションで、保障内容を強化することができます。


いかがでしたでしょうか?
今回の記事は以上です。
ここに解説してあることがある程度理解できたら、パンフレットを読んだ時の理解が全然違ってくると思います。

保険選びとは人生を左右しかねないくらい大切なものです。
選んでしまってから後悔しないようにたくさん情報を得ておきましょう。

⇒死亡保険の一覧、詳細はこちら

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この記事を書いた人
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