火災保険に加入するのはマイホーム購入後?購入前?ベストなタイミングはいつ?
「火災保険って、いつ入るのがベストなの?」
「賃貸住宅と持ち家では火災保険に違いがあるの?」
といった悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?
今回はそんな方のために火災保険に加入するベストなタイミングをお伝えします。
火災保険に加入するタイミング
住宅ローンとの関係について
住宅を購入する際には、大金が必要となります。
具体的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
住宅金融支援機構の2017年度 フラット35利用者調査によると、住宅建設費用は平均で約3,300万円が必要であるといわれています。
また、土地付注文住宅を購入するためには、平均でさらに高額な4,000万円が必要であるといわれています。
一般の方がこの金額を貯めるには少なくとも何十年という長い期間が必要です。
そのため、住宅を購入する際には多くの方が住宅ローンを利用します。
また、住宅ローンに入るためには火災保険の加入が条件とされる場合が多く存在します。
なぜなら、住宅ローンを払っている途中で、災害によって住宅が損壊した場合、買主がローンを返済できないリスクが高まるからです。
仮に、火災保険に入っていないまま住宅が損壊した場合、ローンの支払いと再建費用といった2つの返済に追われることになります。
そのような状況を避けるために、住宅購入の際には火災保険に加入する必要性が高いといえます。
加入までにどのくらいの時間がかかる?(見積もりから加入までの期間)
一般的に火災保険に加入するための準備には、約1か月半~2か月の時間が必要です。
なぜなら、火災保険に加入するためには火災保険会社に提出する書類の準備、ご自身の住宅に適したプランの選択に時間を要するからです。
では、どのタイミングで火災保険が適用されればよいのでしょうか?
このタイミングは、売主から買主に家の権利が移る日(引き渡し日)までに、火災保険が適用されていれば問題ありません。
なぜなら、引き渡しの瞬間から、すべての損害が買主の責任になるからです。
そのため、住宅の火災保険の準備は引き渡し日の約1か月半~2か月前に始めることがオススメです。
また、火災保険を引き渡し日に適用させたい場合、最低いつまでに申し込みを完了させなければならないのか?という疑問を持つ方がいると思います。
その回答は保険会社、申し込み方法によって異なります。
とくに、引き渡し日まで時間がもうない!という方に対しては、インターネット申込がオススメです。
なぜなら、インターネットでは最短で申し込み日の翌日から保険期間を開始できる保険があるからです。
紙で申し込みをされる場合は、申込日から火災保険が適用されるまでに約1週間の時間を要するため、時間に余裕を持って申し込むことをオススメします。
火災保険に加入するための手続き
準備するもの
- 建築確認書などの書類
柱、構造、延べ床面積などが確認できるものであれば可。また、マンションの場合は専有部分の面積がわかるものを用意する必要があります。 - 申込書類
保険会社から提出要請された書類 - 印鑑
- 保険料
申し込み手順
ネット契約の場合
- 資料請求
- 資料・見積もりの添付
- 電話による商品説明、ご加入の保険会社およびプランの決定
- 申込書の送付
- 申込書の返送、保険料の支払い
代理店訪問の場合
- 代理店に訪問
- 代理店から見積もりの作成、提出、重要事項等の説明
- 契約内容を決定
- 申込書を提出、保険料の支払い
不動産会社経由での火災保険加入
不動産会社経由での火災保険契約は手軽さというところで魅力があります。
しかし、自分が必要とする補償が含まれているかを判断することが必要です。
火災保険加入前に知っておきたいポイント3つ
・オプションをつける(特約について)
火災保険は主契約だけですべての災害に対応できるわけではありません。
そこで、主契約だけではカバーできない災害に対応するために特約が存在します。
特約とは、基本補償を充実させより多くのリスクに対応することを可能とする補償です。
ご自身の住宅環境を踏まえ、どのような特約が必要か検討しましょう。
今回は人気のある特約を一部お伝えします。
・個人賠償責任特約
日常生活において、被保険者や被保険者の家族が他人にケガをさせたりした場合に補償するものです。
・類焼損害補償特約
この特約は、ご自宅からの失火で近隣の住宅や家財に延焼してしまった場合に、法律上の損害賠償責任がなくても、近隣の住宅や家財を補償するものです。
実は、ご自宅からの出火が隣家に燃え移り被害を広げてしまった場合でも、失火責任法が適用されると、ご自身が被害に遭った方へ損害賠償を支払う義務はありません。
しかし、そのことが原因で近隣住民との関係に傷がつくという可能性がありますよね。
そのような事態を避けるために、類焼損害補償特約への加入を検討すべきであるといえます。
・火災保険の適用開始日について
火災保険の適用開始日は引き渡し日に設定するのがベストな選択です。
なぜなら、引き渡し日が施工会社の入っている保険が無効となるタイミングであり、その日から家主が家の損害に対して補償しなければならないからです。
しかし、引き渡し日がなかなか決定しない場合、適用開始日を引き渡し日に設定できないことがあります。
仮に、引き渡し日が前倒しになった場合には、保険が適用されていない期間が生まれることになります。
このような場合には、ネット申し込み保険が便利です。
なぜなら、申し込みをしてから適用されるまで紙での申し込みに比べて早い場合が多いからです。
いざというときに備え、申し込んでから適用されるまでの期間が短い保険を見つけておきましょう。
また、適用開始時間にも注意が必要です。
適用開始時間を引き渡しの時間と同じに設定することで補償の対象でない期間をなくすことが可能です。
たった数時間のことですがいつ何が起こるかわからない世の中ですので、用心に越したことはないでしょう。
・見積もりを数社にお願いする
保険料は保険会社によって異なる場合があります。
ご自身の納得のいく保険に加入するためには数社に見積もりをしていただき、比較検討することが最善の選択といえるでしょう。
備えあれば憂いなし!早めに準備を始めましょう
実は、住宅ローンを組まない場合、ローンを組む条件に火災保険の加入がない場合には引き渡し当日に火災保険に申し込むことも可能です。
しかし、慌ただしい中で契約をするとミスが起きる可能性が高くなります。
早めに準備を始め、ご自身の住宅環境に合った保険を選びましょう。
こちらからも、保険料の見積もりが可能ですのでぜひお試しください。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、保険に加入すべきタイミングを中心にお伝えしました。
この機会に、ぜひ火災保険について詳しく調べてみてください。
なぜなら、いつ起こるかわからない災害からご自身の家を守ることが可能な唯一の手段が火災保険であるからです。
火災保険とよく付き合い、快適な生活を送りましょう。
出典
「2017年度 フラット35利用者調査」(住宅流通支援機構)
https://www.jhf.go.jp/files/400346708.pdf
「平成30年度 住宅経済関連データ 建築工事費」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-jutaku-2_tk_000002.html
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