その他の乗り物について「交通事故傷害保険のしくみ」

交通事故傷害保険ってどんな保険?

「交通事故」といって真っ先に思い浮かぶのは自動車事故ではないでしょうか。

交通事故を広義にとらえると、歩行中に車にひかれてしまう、乗っていた電車が脱線してケガや死亡する、あるいは自転車に乗っていてケガをすることもふくまれます。それらを補償する保険に交通事故傷害保険があります。いったいどのような保険なのでしょうか。

まずは傷害保険を確認しよう

交通事故傷害保険を知るにあたり、まずは交通事故傷害保険のベースとなる傷害保険のしくみを確認します。

傷害保険は主にケガ(傷害)にそなえるための保険です。

傷害保険には、普通傷害保険、家族傷害保険、旅行傷害保険など複数の種類があります。その中の普通傷害保険は、国内外問わず、日常生活で起こり得るあらゆる傷害を幅広く補償する保険です。

家庭、職場、通勤途中、旅行中など、「急激・偶然・外来」の3要件を満たした場合にかぎり補償が受けられます。

急激

突発的に発生すること

例…靴擦れはNG

偶然

予知できない出来事

例…階段で足を踏み外した場合はOK。故意に被ったケガはNG

外来

身体の外からの作用

例…脳疾患で卒倒してケガをした場合はNG

それに対して、交通事故や乗り物の火災などによる傷害に限定して設計されているのが交通事故傷害保険です。

交通事故傷害保険は、普通傷害保険より補償の範囲が小さくなる分、保険料は割安になるのが特長です。「保険料を抑えながら交通事故による傷害にそなえたい」という方には、向いている保険といえます。

個人を対象とするのが交通事故傷害保険、家族全員を補償するのがファミリー交通傷害保険となります。保険料は単独より、家族で加入した方がお得になるしくみです。

補償内容は?

交通事故傷害保険は、交通事故の他、駅構内でのケガや、交通乗用具の火災による傷害も補償される保険です。

交通乗用具とは、電車、自動車、スノーモービル、原動機付自転車、自転車、航空機、ヨット、モーターボート、エレベーター、エスカレーターなどがふくまれます。

支払われる主な保険金は次の通りです。

・死亡保険金

・後遺障害保険金

・入院保険金

・通院保険金

・手術保険金

なお、商品により、一部の補償をはずすことができたり、入院一時金や退院一時金などの特約を付帯できたりするものもあります。

交通事故傷害保険の保険金の支払例 

交通事故傷害保険で保険金が支払われる主なケースは以下の通りです。

・駐車場で歩いていたところ、自動車が接触してきてケガをした

・自転車に乗車中に転倒してケガをした

・乗っていた電車が脱線してケガをした

・搭乗していた飛行機が墜落して死亡した

・エスカレーターで足を踏み外してケガをした

・散歩中に自転車がぶつかってきてケガをした

交通事故傷害保険と自転車保険との関係

現在販売されている自転車保険の多くは、交通事故傷害保険がベースとなり、そこに個人賠償責任保険が追加されている商品です。

したがって、自転車保険に既に入っている方は、改めて交通事故傷害保険に加入する必要はなく、その逆も同様といえます。

なお、個人賠償責任保険は、偶然な事故により他人にケガをさせたり、モノを壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償される保険です。低廉な保険料で高額な補償が受けられるため、そなえておきたい補償のひとつです。

個人賠償責任保険は、傷害保険の他、自動車保険や火災保険に特約として付帯が可能です。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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小澤美奈子