医療保険とは「医療保険のしくみと種類」

民間の医療保険にはどんな種類があるの?選び方のコツは?

公的医療保険だけではカバーできない部分を補てんする、民間の医療保険にはいくつかの種類があります。まずは基本的な構造から見てみましょう。

同じように見えて違う、医療保険の構造

一般的な医療保険は、入院日数に応じて一日いくらと決められた金額を給付する「入院給付金」+「手術給付金」という構造で出来ています。どれも似たように見えますが、細かい構造に違いがありますので、①~⑥の内容を見極めながら自分に合ったもの選ぶことがポイントです。

一般的な医療保険の構造と主な違い

保険料のイメージ
①保険期間定期型(更新型)終身型
②入院給付金日額5,000円~ 1万円など
③1入院の限度額30日型・60日型120日型・180日型など
④手術給付金

手術給付金が無いタイプ

一律型(5万円、10万円など)

倍率型(入院給付金日額の10倍、20倍、40倍)
⑤払込期間終身(満期)払い一定期間(一定年齢まで)
⑥特約や特則詳しくは  特約のページをご確認ください。

①保障(補償)期間の選択

最初に医療保険を選ぶ際には、まずは保障(補償)期間から決めるようにしましょう。一般的には終身タイプがオススメです。その理由は、入院などのリスクは年齢が上がるほど高くなりますので医療保険は一生涯保障(補償)タイプの方がいいからです。ただし、一定期間のみの商品は保障(補償)期間が限定的な分、保険料が安くなる傾向があります。予算に応じて選ぶといいでしょう。

②入院給付金日額

入院一日につき、いくらの給付金にするかを決めます。生命保険センターの「生活保障(補償)に関する調査/平成28年度」によると「疾病入院給付金の支払われる生命保険に加入」とした人の疾病入院給付金額の平均は、男性で10,814円、女性で9,215円、全体の平均は9,877円となっています。

また、年代別に見てみると、50代や40代が日額1万円を超えていて、高額となっています。年齢的に、生活習慣病などにかかるリスクが上がっていることが理由の一つと言えます。 詳しくは、みんなどのぐらいの医療保険を選んでいるの?を参考にしてください。

③1入院の限度日数

1回の入院ごとの限度日数のことです。商品によって60日型など決め打ちとなっているタイプのほか、選択制の商品もあります。

また1入院とは一回の入院期間だけでなく、一度退院しても退院日の翌日からその日を含めて180日以内に開始した入院の場合は「一回のみの入院」として通算されますので、注意しましょう。

1入院の限度日数は何日の商品を選べばよいのかについては、以下の図も参考にしてください。18歳から60歳代までの、主に現役世代の入院日数の平均は17.5日となっています。

年齢別、退院患者の平均在院日数
年齢別、退院患者の平均在院日数

厚生労働省「患者調査」/平成26年

④手術給付金

手術給付金には商品によって一律型または倍率型と決め打ちになっています。

また、一律型のでも日帰り手術の場合がさらに減額となり50%給付となるタイプや、重度の手術の場合のみ手術給付金額を高くして40倍給付としているタイプもあります。同じ様に見ても実は保障(補償)が異なっている、という部分ですのでよく確認しましょう。とくに、年齢が高い人ほど手術のリスクが高くなる点に考慮して選びましょう。

⑤払込期間

終身タイプの場合は払込期間を決めます。保障(補償)は一生涯でも、払込期間は60歳までなど、前倒しにすることで老後の保険料支払いを軽減できます。ただしその分保険料が高くなります。終身払いタイプの方が安くなりますので、予算に応じて決めるといいでしょう。

⑥特約や特則

商品によって選べる特約に違いがあります。自分に必要な特約が揃っている医療保険を選びましょう。特約の内容については医療保険の特約の種類を参考にしてください。

なお、これらの他にも各医療保険には様々な違いがあります。どれも同じように見えますが実は商品ごとに細部が異なっていますので、注意して選ぶようにします。

【免責期間】

商品によって1日目から給付、または1泊2日以上の入院から給付、入院5日目から給付など、条件が異なっています。確認して選びましょう。

【通算限度日数】

通算の入院日数です。1,000日型や1,095日型などがあります。

【支払いサイクル・払い方】

支払いサイクルには、月払い・半年払い・年払い、などがあります。まとめて支払う方が幾分か割安となります。また支払方法は、銀行口座振替やクレジットカード払いから選択できます。

免責・禁止事項

このページは、保険、金融、社会保険制度、税金などについて、一般的な概要を説明したものです。
内容は、2018年4月時点の情報にもとづき記載しております。定期的に更新を行い最新の情報を記載できるよう努めておりますが、内容の正確性について完全に保証するものではございません。
掲載された情報を利用したことで直接・間接的に損害を被った場合であってもニッセンライフは一切の責任を負いかねます。
文章、映像、写真などの著作物の全部、または一部をニッセンライフの了承なく複製、使用等することを禁じます。
保険商品等の詳細については、ニッセンライフへお問い合わせください。

有限会社エヌワンエージェンシー

森田直子