加入手続きについて「告知義務違反とは?」
告知義務違反すると契約は解除されるの?
生命保険会社へ告知した事項が事実と違っていたら、契約はどうなるのでしょうか。また事実と違う告知と判断されるのはどういう時なのでしょうか。しっかり学んでおきましょう。
正しい告知をしないとどうなるの?
生命保険会社は、それぞれの契約の危険度を判断するうえで、被保険者の健康状態や被保険者または契約者の職業などについて、正確な情報を得る必要があります。そのため、生命保険会社から告知を求められた事項について、告知義務者である被保険者や契約者が故意または重大な過失により、事実を告げなかったり事実と違う告知をした場合には、告知義務違反となります。
生命保険会社は告知義務違反を知った場合、その契約を解除することができます。契約が解除されると、それ以前の死亡や入院などで保険会社から支払いを受けるべき事由があったとしても、保険金や給付金は支払われません。ただし、その事由と告知義務違反の内容に因果関係がないと保険会社が判断した場合には、保険金や給付金は支払われます。また契約の解除の場合、解約返戻金があれば保険会社より支払われます。
告知義務違反があった場合であっても、契約締結時に保険会社がその事実を知っていたか、または過失によって知らなかったときは、保険会社は契約を解除することはできません。また、保険を販売する募集人などが被保険者や契約者の告知を妨害したり、事実を告げないように勧めたりしたときにも、保険会社は契約を解除することはできません。
また、保険会社が解除の原因を知ってから1カ月間解除をしなかったときや、契約時から5年を経過したときは、保険会社は契約を解除することはできません。この5年という期間は保険法によるもので、多くの保険会社は約款により2年と定めています。
告知義務違反はどのように発覚する?
保険会社へ給付金や保険金の請求をした場合、保険会社はその事実を確認するために調査をします。請求書や診断書にある病院への調査と、さらにその請求に関わる病気で、複数の医療機関での通院や入院など履歴があれば、遡って調査をします。調査において、告知した事項と整合性が取れない場合は、告知義務違反の可能性があると判断されます。
また、加入している保険会社へ追加で契約をする際には、保険会社は前回行った告知や診査の内容と照合しますので、矛盾が生じる場合にも告知義務違反の可能性を疑われることになるでしょう。
告知はとても重要です。告知をして契約が締結した後でも、十分に告知できていないと感じたり、事実ではない告知をしたと気づいたときには、早めに保険会社へ相談しましょう。契約が解除となる場合もありますが、保険会社に適切な契約の選択をしてもらうことが大切です。
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