がん保険「女性がん給付金のしくみ」

女性特有のがんに対応した特約

最近は女性のがんが増加傾向にあり、特に若い世代からのがんが問題視されているようです。
ここでは、女性ががんにかかった場合の備えとして、女性がん給付金のしくみについて解説していきます。

女性がん給付金とは?

女性がん給付金は、女性特有のがんにかかり、治療・入院・手術・乳房再建術などをした場合に保障される給付金です。がん保険や医療保険にオプションとして付加することができ、保障内容は保険会社によって異なります。
女性特有のがんは、女性にとってデリケートな部分を治療することになるため、入院中は個室を必要とすることも考えられます。また、回復した場合でも、日常生活に戻り復職するまでにはある程度の期間が必要となり、子どものいる女性などは外食の増加や家事を代行するなど、家計に負担がかかる場合も想定できます。このような時に役立つのが女性がん給付金です。

女性がん給付金は必要?

特に女性の場合、以下の2つの理由により女性がん給付金を付けておくことをおすすめします。
1つ目は、女性特有のがんにかかる女性が増えているという点です。
国立がん研究センターがん情報サービス『がん登録・統計』のデータによると、女性の場合20代後半から子宮頸がん(上皮内がん含む)の患者が増え、30代後半から女性は乳がんの患者が急増。

別表1)女性特有のがん年齢階級別罹患数

女性特有のがん年齢階級別罹患数

また、がん罹患数の順位別で確認すると(下表)、女性の場合は乳がんが1位、子宮がんが5位となっていて、実際に女性特有の病気が上位にランキングされている事実が確認できます。
別表2)女性がん罹患数部位 順位 2013年

順位部位件数
1乳房76,839
2大腸56,508
341,042
436,095
5子宮24,099

2つ目の理由は、がんの生存率の高さが挙げられます。
ひと昔前までがんにかかかるとすぐに「死」を考えてしまいがちでした。しかし医療の進歩により、がんの生存率は高くなってきています。

別表3)女性特有のがんの5年・10年生存率
女性特有のがんの5年・10年生存率

国立がん研究センターの統計によると、乳がんの5年生存率は91.1%、10年生存率は79.3%(※)、乳がん以外の女性の特有のがんも、生存率は全体的に高めであることが分かっています。
がんは不治の病ではなく、がんになっても長く生きていく時代になっています。したがって、経済的な不安をなくし治療に専念できるために備えていくことが大切なのです。
※国立がん研究センター がん対策情報センター「部位別5年相対生存率(2006年~2008年診断例)」 「部位別10年相対生存率(2002年~2006年)」

女性がん給付金付きの保険は?

女性特有のがんになった場合に給付金がもらえる保険は販売されております。女性がん特約を付帯することで、がんの治療を目的として乳房観血切除術・子宮全摘出手術・卵巣全摘出術を受けた場合や乳房観血切除術を受けた後に乳房再建術をすると給付金が受け取れる商品が発売されています。ただし、特約型で10年更新になっているなどの場合があるので、契約時に更新などを確認して、保険料が上がる点は注意しておきましょう。

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小澤美奈子