がん保険「入院給付金のしくみ」
長期のがん入院にも安心な入院給付金のしくみ
かつてがん治療の主流は「手術」であり、同時に長期の入院も必要でした。ところが最近は医療技術の進歩により、入院の伴わない治療へと流れが変わりつつあります。
ここでは、これからの時代にマッチしたがん保険における入金給付金の備えについて、解説していきます。
入院給付金の基本的なしくみ
がんで入院した時に、入院日数に応じて給付金を受け取れる保障(補償)が入院給付金です。入院日額5,000円から1万円のいずれかで選べる商品が多いですが、日額5,000円から3万円までの間の1,000円刻みで設定することができる商品などもあります。
また、医療保険では1入院あたりの日数と通算日数に限度が設けられていますが、ガン保険の入院給付金は日数無制限で保障(補償)が受けられるという特徴があります。
尚、医療保険の支払限度額については、ほとんどの商品で1入院あたり60日または120日分、通算1,000~1,095日となっています。
入院給付金日額はいくらで設定する?
前述の通り、がん保険の入院給付金日額については、5,000円から3万円の中で選ぶことができますが、ここでは日額1万円以上で設定することをおすすめします。理由は以下の通りです。
図表1)がんの入院時に自己負担となる主な費用
入院時には「①医療費の自己負担分」「②差額ベッド代」「③食事代や雑費(見舞いに来る家族の交通費、衣類などの日用品、快気祝いなど)」が自己負担の費用としてかかってきて、他にも「④収入の補てん」の必要性も考えられます。
中でもがんの場合は、②差額ベッド代と④収入の補てんに着目する必要があります。
②差額ベッド代については、がん治療では、遠くの大病院に行かないと治療が受けられないようなケースがあり、実際にそのような大病院の多くは、遠くから患者が押し寄せるため、入院日を選べない傾向があると言います。その際、やむを得ず差額ベッド代のかかる個室に入院するケースもあるでしょう。そのためがん保険では、差額ベッド代を念頭に保障(補償)額を決定することが大切なのです。ちなみに生命保険文化センターの調査によると、差額ベッド代の平均額は6,188円となっています。
他にも、がんの特性上、再発や転移の可能性もあるため、所得の減少の補てんを考えておくことも重要です。
したがって入院給付金日額は、少なくても1万円以上は備えておきたいものです。
入院給付金は付けた方がいい?
入金給付金は付けた方がいいかについては、ケースバイケースと言わざるを得ません。
昨今がん治療の主体が、入院から通院へとシフトしているのは紛れもない事実です。その点、診断一時金の手厚いタイプの保険に入っておけば、入院の有無にかかわらず保障(補償)が得られる安心感があります。
だからといって入院給付金は不要かというと、そうとも言い切れません。なぜなら、がんの種類によっては、入院が長引いたり、たとえ1回あたりの入院が短かったとしても、再発や転移で何度も入退院を繰り返したりする可能性も否定できないからです。その際、一時金があるから大丈夫だと思っていたとしても、無制限にもらえるわけではありません。入院給付金なら入院日数に応じた金額がもらえるため、不足する可能性は低くなるということです。さらに、前述の通り、がんの治療のために遠くの病院へ行く場合には、差額ベッド代が発生することも考えられます。
もちろん理想は、一時金と入院給付金の両方を備えることですが、その分保険料は高くなります。最終的には、「自分には何の保障(補償)が必要で、保険料はいくらまで出せるか」をじっくり考えて選ぶことが大切です。
おすすめの保険
入院給付金をベースにしながら、診断給付金と通院給付金、さらには3大治療(手術・放射線治療・抗がん剤治療)の給付金も充実している、一時金と日額給付金の両方の保障(補償)を兼ね備えている商品がおすすめです。
また「日帰り入院にも備えたい」という方には、日額給付金だけではなく、入院開始時にはまとまった給付金も受け取ることができる商品も検討の1つです。
さらに、定額で保障(補償)されるタイプの保険ではなく、がんの治療で自己負担した分だけを備えるという方法もあります。がん治療でかかった費用の実額を受け取ることができる実損填補の商品もあり、お客様のニーズに合わせて検討可能なので、当社コールセンターにご相談ください。
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K&Bプランニング
小澤美奈子
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