保険を見直すには?「生命保険の証券の見方」

どんなときに、いくら受取れる?保険証券で保障内容を確認

保険証券には、その保険契約に関する保障内容や保障期間、保険料額や保険料払込期間などが掲載されています。せっかく保険に加入していても、保障内容がわかっていなければ、万一のときに保険金や給付金を請求することはできません。保険証券の見方を確認しておきましょう。

「だれに」万一のことが起こったとき、「だれが」受取るのか

まず、「保険契約者」「被保険者」「保険金受取人」欄をチェックして、だれが保険事故にあった場合に、だれが保険金や給付金を受け取れるのかを確かめておきましょう。万一のことがあったとき、保険金を必要とする人(本人、配偶者、子、親など)が受け取れるような契約になっているでしょうか。また、保険金を誰が受け取るかによって、かかる税金の種類も変わってきます。予想外の税金を支払うことにならないよう、課税関係についても確認しておきましょう。

表 保険金の課税関係

契約者被保険者満期保険金受取人死亡保険金受取人税金の種類
AだれでもよいA所得税・住民税
AだれでもよいB贈与税
AAB相続税
ABA所得税・住民税
ABC贈与税

「どんなとき」「いくら」「だれが」受け取れるのか

次に、どんなことが起こった場合にいくらの保険金・給付金が受け取れるのかを確認します。図の定期保険特約付終身保険なら、被保険者が死亡した場合には、主契約の終身保険(150万円)と定期保険特約(1,850万円)の死亡保険金が受け取れ、生活保障特約から年金額240万円が10年間受け取れます。災害入院特約や疾病特約が付加されているので、病気やけがでの入院時には入院5日目から1日5,000円の入院給付金が受取れます。

付加されている特約の種類によって、どんなときにどれだけの保障が受けられるかは違ってきます。特約の内容については、「主契約と特約」で確認しておきましょう。

図 保険証券の例

図 保険証券の例

「いつまで保障される」のか、「いつまで保険料を払う」のか

いつまで保障が受けられるのか(保険期間)、いつまで保険料を払うのか(保険料払込期間)も確認しておきましょう。1つの契約でも、主契約と特約、あるいは特約の種類によって、保障期間や保険料払込期間が違う場合もよくあります。

図の例の場合は、主契約の「終身保険」の保険期間は一生涯ですが、その他の特約の保険険期間は15年となっており、60歳まで(新災害医療特約、新入院医療特約は80歳まで)自動更新できる契約になっています。

また、保険料払込期間は、主契約の終身保険は60歳までで、保険料は払込終了まで一定です。特約部分の保険料払込期間は保険期間と同じになりますが、保険料は更新ごとに更新時の年齢に応じて上昇します。

証券記載の解約返戻金額は、保険見直しの参考に

保険証券には、解約した場合に払い戻される解約返戻金の金額についても経過年数ごとに記載されている場合があり、保険の見直しを考えるときの参考になります。終身保険や養老保険、個人年金などの保険では、一定以上の保険期間が経過すればまとまった金額の解約返戻金が受け取れますが、早期に解約した場合の解約返戻金は非常に少ない場合もあります。契約後何年経過すれば、まとまった金額の解約返戻金が受け取れるのか、確認しておくとよいでしょう。

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子どもマネー総合研究会

大林香世