平均寿命・平均余命・健康寿命と生命保険には密接な関係がある!

平均寿命・平均余命・健康寿命と生命保険には密接な関係がある!

平均寿命・平均余命・健康寿命と生命保険には密接な関係がある!

国が公表している平均寿命・平均余命・健康寿命は、日本人の人生の長さに関わるデータです。国は、これらのデータを考慮して、健康・医療・介護・年金などの社会保障に関する対策・政策を立てています。
実は、これらのデータは、私たちが生命保険を考える上でも参考になります。
では、それぞれのデータの意味と生命保険との関係を考えてみましょう。

平均寿命・平均余命・健康寿命それぞれの意味は?

平均寿命は、その年に生まれた子ども(男女)が平均して、あと何年生きられるかを示す値です。厚生労働省が毎年夏に、簡易生命表を公表していて、前年の平均寿命を見ることができます。 平成29(2017)年簡易生命表によると、平均寿命は、2017年で、男性81.09歳、女性87.26歳となっており、過去最長を記録しました。

日本人の平均寿命は、男女ともに毎年延びていて、終戦後の1947年(昭和22年)は、男性50.06歳、女性53.96歳でしたから、70年間で男性は31.03年、女性は33.3年も平均寿命が延びたことになります。
平成に入った1990年(平成2年)からの27年間では、男性は5.17年、女性は5.36年、平均寿命が延びています。

表 平均寿命の年次推移

平均寿命の年次推移

※2015年以前は完全生命表、2016年以降は簡易生命表による。1947年は沖縄県を除く値
出典 厚生労働省 「平成29(2017)年 簡易生命表の結果の概要」より

平均余命は、ある年齢の人々が、その後、何年生きられるのかの期待値です。下表は主な年齢(20歳~80歳までの10歳刻み)の平均余命と、その年数を生きた場合の年齢です。この表を見ていえることは、男女とも、平均寿命より長生きする可能性が高いということです。

表 主な年齢の平均余命

主な年齢の平均余命(男性)
主な年齢の平均余命(女性)

出典 厚生労働省 「平成29(2018)年 簡易生命表の結果の概要」より

健康寿命は、2000年に世界保健機関(WHO)が提唱した概念で、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を指します。つまり、自立して生活できる年齢のことです。

厚生労働省の「健康寿命の全国推移の算定・評価に関する研究 全国と都道府県の推移」をみると、2016年時点の日常生活に制限のない期間の平均(健康寿命の平均)は、男性で72.14年、女性で74.79年となっています。
平均寿命との差を考えると、日常生活に制限のある期間の平均は男性で8.84年、女性で12.34年となります。
つまり、この期間中は日常生活において何らかの手助けが必要になっているということです。

平均寿命が延びることはいいことですが、その期間中ずっと健康というわけではなく、誰かの手助けを必要とする期間も延びる可能性もあるので、健康には十分注意したいところです。

2016年の健康情報は、国民生活基礎調査が熊本地震により熊本県を調査していないため、熊本県を除く全国のものを用いている。

長生きしそうな時代に必要な生命保険とは?

平均寿命・平均余命・健康寿命のデータを見ていえることは、男女とも、長生きしそう、そして、晩年の10年くらいは要介護状態(程度の軽重は別として)になるかもしれないということです。では、これらを考慮すると、どんな生命保険が必要でしょうか?

まず、高齢になるほど病気・けがによる入院リスクが高くなるので、医療保険が必要と考えられます。入院日額は、5000円でも1万円でもOK。保障期間のタイプは終身型、保険料は現役のうちに払い終えるようにしておくと、年金生活になっても保険料の心配をしなくてもいいのでおすすめです。

次に、がんにかかる人も年々増加傾向にあることと、高齢になると罹患率も高くなるため、終身型のがん保険も必要でしょう。ただ、がんは働き盛りで罹患すると家族の生活にも影響するので、現役時代だけをカバーするという考え方もあります。

そして、長生きすると要介護の期間が長くなる可能性があるので、介護保険も入っておくと安心でしょう。最近は、認知症の保障に特化した認知症保険も登場しています。

長生きで最も心配なのは老後資金でしょう。老後資金を作れる保険には、個人年金保険、トンチン保険、外貨建個人年金保険や終身保険などがあります。 日本円で運用する保険は低金利で貯蓄性に魅力があるとはいえませんし、外貨建ての保険は為替リスクがあります。これらのことを理解して利用するようにしましょう。


子どもマネー総合研究会
小川千尋

免責・禁止事項

このページは、保険、金融、社会保険制度、税金などについて、一般的な概要を説明したものです。
内容は、2018年11月時点の情報にもとづき記載しております。定期的に更新を行い最新の情報を記載できるよう努めておりますが、内容の正確性について完全に保証するものではございません。
掲載された情報を利用したことで直接・間接的に損害を被った場合であってもニッセンライフは一切の責任を負いかねます。
文章、映像、写真などの著作物の全部、または一部をニッセンライフの了承なく複製、使用等することを禁じます。
保険商品等の詳細については、ニッセンライフへお問い合わせください。