医療保険「生存給付金(祝金)のしくみ」

ちょっとうれしい、病気やケガ以外でももらえる生存給付金(祝金)とは

保険には、掛け捨て・貯蓄性があるものなど様々な種類があります。中にはただ保険料を払っているだけではなんだかつまらない、と思う方もいらっしゃるでしょう。支払った保険料の一部がお祝金として戻ってくる生存給付金(祝金)があります。この生存給付金(祝金)のしくみについて解説します。

生存給付金(祝金)とは?

生存給付金(祝金)とは、保険期間中に加入者が生存している限り、一定の期間ごとに受け取れる給付金です。「健康祝金」「生存祝金」「無事故祝金」などとも言われています。
生存給付金(祝金)を受け取れる商品は、終身保険、定期保険、医療保険などがあります。一定期間ごとに給付金が受け取れるので、なかなか貯蓄ができない若い方や、掛け捨てに抵抗のある女性などに人気があります。
なお、生存給付金(祝金)の受け取りのタイミングは、「3年ごと」「5年ごと」というように期間や給付金の額を自分で設定できるものと、保険会社であらかじめ決められているものがあります。

イメージ図)生存給付金(祝金)仕組みイメージ図

イメージ図)生存給付金(祝金)仕組みイメージ図

生存給付金(祝金)は必要?

保険と貯蓄とが同時に準備できる上に、生存給付金(祝金)を受け取るために健康意識が高まる場合もあるでしょうし、生存給付金(祝金)で自分へのご褒美や旅行に使えるという楽しみにつながる点はメリットとなります。しかし、生存給付金(祝金)特約を付ければ、保険料がその分増えてしまうことにはなり、実際のところ貯蓄性はあまり期待できません。自分にとって必要な保障(補償)かどうかをよく考えて、優先順位が高いようなら付帯しても良い保障(補償)と言えます。

なお、生存給付金(祝金)の給付基準は、保険会社によって異なりますので、加入前によく確認しましょう。

運用や将来の備えをしていない人に向いている?

金融広報中央委員会(2017年)の「金融資産の有無」に関する調査(※)によると、20代で「金融資産を保有している世帯」は64.4%。一方で「金融資産を保有していない世帯」は35.6%という結果が出ています。また、30代、40代も、約3割は、「金融資産を保有していない世帯」という結果になっています。この点から見ると、多くの世帯が「運用や将来の備えをしていない」ことになります。

このように運用や将来の備えがあまり得意ではない方には、保障(補償)も貯蓄も備えられる生存給付金(祝金)付の保険に加入するのも一案です。ただし生存給付金(祝金)は、途中で自由にお金を引き出せないことや、受け取れる額はあらかじめ決まっていることは理解しておく必要があります。

※出典 金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]2017年

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小澤美奈子