火災リスクについて「すまいにまつわるリスク [地震について]」

地震にともなう損害は?

すまいにまつわるリスクとして、地震は見逃せないリスクでしょう。なぜなら、日本は地震大国と言われるほど地震が多い国だからです。そして、大きな震度になると、道路や建物などが倒壊や半倒壊、一部損壊することもあり、地震の発生時間によっては火災が発生する場合もあります。どのくらいの地震の被害やリスクがあるのか見ていきます。

地震の大きさと被害状況

気象庁が発表しているデータによると、未曾有の被害があった最大震度7の平成23年東北地方太平洋沖地震では、全壊の住宅は121,776棟、半壊は280,326棟、一部破損が744,269棟ありました。同じく最大震度7の平成28年熊本地震では、全壊8,677棟、半壊34,640棟、一部破損162,399棟の被害でした。
また、避難者についてのデータをみると平成23年東北地方太平洋沖地震後の避難者数は約47万人から平成28年12月では約13万人に減少しています。しかし、仮設住宅に未だ約19,746人は住んでいるのが現状です。被害者が減少しているとはいえ、被害は数年に亘り続くということも読み取れます。

地震が起きる確率

地震調査研究本部事務局のデータによると、関東東海地方や太平洋側の地域で30年以内に震度6弱以上の地震被害に見舞われる確率は、26%以上となっています。
一方、ほかの地域での地震に見舞われる確率は、わずか数%です。一見少ない数字に見えますが、この数字は安易に受け止めてはならない数字です。なぜなら、この30年以内に数%という数字を他の事故や火災と比べると、地震に見舞われる確率の大きさを理解することができるからです。例えば、30年以内に交通事故で負傷する確率24%、火災での被災は1.9%、大雨での被災は0.50%、火災での死傷は0.20%です。火災で被災するより、地震で被災する方が確率的には高いと言えるのです。

別表1)
2016年から30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率

出典:
地震本部HP
全国地震動予測地図2018年版 地震動予測地図を見ようPDF p2

地震対策は必要

大きな地震があると被害はその時だけでなく、長年に及ぶことになります。住宅が壊れてしまうと、修復するのはそう簡単ではありません。補修工事費用は数万円の場合もありますが、全壊して建て替えする場合の費用は高額になります。
また、確率的地震予測地図によって予測している確率が低い地域でも大きな地震が起きています。2012年から30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布によると東北地方太平洋沖地域の確率は3%以上(少し26%以上の地域もあります)、熊本地域の確率は3~6%でした。したがって、予測の確率が低い地域でも油断は禁物と言えるでしょう。地震大国と言われる日本に住んでいる限り、地震保険等で対策はしっかりしておくことが必要です。

別表2)
2012年から30年後震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布

出典:
地震本部HP
今後の地震動ハザード評価に関する検討~2011年・2012年における検討結果
付録 確率的地震予測地図 今後30年間の確率PDF

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小澤美奈子