火災リスクについて「すまいにまつわるリスク「風災・雪災などの自然災害について」

様々な自然災害がもたらす損害

火災保険で補償される自然災害の中には、前回の記事でご紹介した水災の他に、風災、雹(ひょう)災、雪災なども含まれてきます。そして日本では、これらの自然災害により、多くの住宅の被害が発生しています。ここでは、風災・雹(ひょう)災・雪災のリスクについて、データや事例を確認しながら解説していきます。

竜巻の発生件数と被害事例

火災保険における風災とは、主に台風・竜巻・暴風などが原因となった損害のことを指します。
まずは、日本ではどれくらいの件数の竜巻が発生しているかを、気象庁のデータで確認してみましょう。

竜巻の月別発生数確認数(1991〜2017年)
竜巻の月別発生数確認数(1991〜2015年)

出典:気象庁ホームページ より作成http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/stats/monthly.html

1991年から2017年までに全体で確認した竜巻は、458件ありました。上のグラフは、気象庁が月別に集計した結果です。7月から11月にかけては、前線や台風の影響や大気の状態が不安定となりやすいことなどから、突風の発生確認数が多い傾向にあります。また、気象庁によると、1年当たりの竜巻発生確認数は23件(2007~2017年、海上竜巻を除く)となっています。
※参考:http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/stats/annually.html

さらに、竜巻などの突風による最近の主な被害事例を、気象庁の事例一覧をもとに確認してみます。

平成29年9月20日に秋田県横手市で発生した突風住家の半壊や一部損壊など、合計16棟が被害にあった。被害の範囲は、被害範囲の長さは約 9.0km、幅は約3200mであった。
平成29年8月7日に愛知県豊橋市から豊川市で発生した突風住宅の被害は、全壊3棟、半壊6棟が報告された。被害範囲の長さは約 4.9km、幅は約 340mであった。
平成27年9月6日に千葉県千葉市、成田市、鎌ケ谷市及び市川市で発生した突風千葉県では千葉市や成田市など計4か所で突風が発生し、住家の屋根瓦の飛散などの被害。住宅の被害は、全壊4、半壊16、一部損壊79、合計99棟が報告された。

出典:気象庁 「 竜巻等の突風データベース 最近発生した事例一覧(速報)」より 抜粋・作成

日本では、上記に示した竜巻や突風などの被害だけではなく、雹(ひょう)や雪による被害についても数多く発生しています。

火災保険の風災・雹(ひょう)災・雪災補償と保険金の支払事例

火災保険では、風災・雹(ひょう)災・雪災について、次の事象によって発生した損害に対して保険金が支払われます。

リスク補償内容保険金の支払い事例
風災台風、旋風、竜巻、暴風等による風災が補償。・台風で屋根が壊れた。
・突風で窓ガラスが割れて、家の中の家財が破損した。
雹(ひょう)災雹(ひょう)またはあられによる損害が補償。尚、雹(ひょう)とは積乱雲から降る直径5mm以上の氷の粒を指し、直径5mm未満はあられと言う。・雹(ひょう)が降ってきて、屋根瓦が割れた。
・雹(ひょう)により、家の窓ガラスが割れた。
雪災豪雪の場合における雪の重み、落下等による事故または雪崩によって発生した損害を補償。尚、融雪水の漏入や凍結、融雪洪水または融雪事故による作業は雪災には該当しない。・豪雪により、家が押しつぶされた
・雪崩により建物の外壁が壊れ、流れ込んだ雪で家財が破損した。

なお、火災保険商品の中には、風災・雹(ひょう)災・雪災リスクについて、その損害額が20万円以上など、一定の金額以上となった場合に保険金が支払われる商品があります。補償内容は損害保険会社ごとに異なるため、加入前に確認しましょう。

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小澤美奈子